30年の感謝伝える催しに 23日に採れたてランド創業祭 道の駅高田松原大屋根で 仮設営業以来の餅まき実施
令和7年11月21日付 6面
陸前高田市の農事組合法人採れたてランド高田松原(村上強組合長)は、23日(日・祝)午前9時から気仙町の道の駅高田松原西側の大屋根休憩スペースで、設立30周年を記念する創業祭を開く。東日本大震災で販売拠点を失い、新型コロナウイルス禍で売り上げが落ち込む苦難を乗り越え、迎える節目。仮設店舗以来となる餅まきを行うほか、新米やリンゴなど自慢の農産物を販売する。(高橋 信)
餅まきは協賛品100点が当たるくじ付きで、午前11時から実施。前後には太鼓団体やキッズダンスグループなどによるステージで、にぎやかに節目を祝う。
新米5㌔入りの限定100袋を税込み3500円の特別価格で販売する(1人1袋限り)。野菜(1回300円)と、リンゴ(1回500円)の詰め放題や、「野菜釣り」(1回100円)も行う。
会場では贈答用リンゴの予約注文を受け付ける。創業10周年のイベントなどこれまでの歩みを振り返るパネルも展示する。
採れたてランド高田松原は平成7年に発足し、タピック45(旧道の駅高田松原)駐車場に設けた直売所で営業を開始。その後、敷地内に整備された高田松原物産館で新鮮な野菜や加工品などを販売し、地域から親しまれた。
震災で施設は全壊し、発災から約3カ月後の平成23年6月、竹駒町に仮設店舗を設けて営業を再開した。
規模を縮小しながらも販売を続け、令和元年9月にオープンした道の駅高田松原に移転。高田松原地区にようやく〝帰還〟し、組合員や職員らが「これからさらに頑張ろう」と思いを一つにした矢先の翌年、コロナ禍に見舞われた。一時、休業を余儀なくされ、売り上げは仮設時代を含めて過去最低にまで落ち込んだ。外出自粛などの行動制限解除とともに、少しずつ業績を回復させてきた。
震災前から唯一、同法人で勤務している船本恵子店長(52)は「震災があり、コロナがあり、先行きが見えない時もあった。それでもこうして30周年を迎えられたのは、ひとえに地元のお客さまのおかげ」と振り返る。
今回の創業祭は、約60人の全組合員から地域に感謝を伝える場と位置づける。船本店長は「新鮮な野菜を用意して皆さんをもてなしたい。組合員とお客さまが直接触れ合う機会が減っており、顔と顔を合わせて交流するイベントにしたい」と意気込む。
道の駅高田松原では22日(土)~24日(月)、営業再開6周年の感謝祭が開かれる。
創業祭に関する問い合わせは、採れたてランド高田松原(℡54・2080)へ。






