共通返礼品の取扱開始 大船渡市と住田町 ふるさと納税で協定締結

▲ 今後のさらなる連携を誓い合う神田町長㊧と渕上市長

 ふるさと納税共通返礼品の出品を進める大船渡市と住田町の協定締結式が26日、同市役所で開かれた。相互の魅力をPRするため、大船渡市では住田町の畜産品を、住田町では大船渡市の海産物をそれぞれ取り扱う。寄付状況を判断し、返礼品の追加や在庫拡充を進めることにしている。
 式には、大船渡市の渕上清市長や住田町の神田謙一町長に加え、同市のPRキャラクター・おおふなトンと同町のキャラクター・すみっこが出席。両首長が協定書に調印した。
 渕上市長は「多様な分野で連携を重ねているが、相互の魅力を生かし、さらなる相乗効果が期待できる。未来を見据えてさらに連携し、力を合わせていきたい」とあいさつ。神田町長は「本当にありがたく、うれしく、力強く感じる。両市町の経済や生産者を後押ししたい」と述べた。
 共通返礼品の受け付けは、26日に始まった。大船渡市で新たに提供するのは、ありすポーク加工品セット(寄付1万円)とありすポーク精肉セット(同1万5000円)。住田町では、蒸しウニ(同1万円)と殻付きカキ(同2万円)が加わる。在庫数はそれぞれ10個とする。
 今回の締結は、出品への連携・協定に関する事項を定めたもの。寄付金受け付けに関するポータルサイトへの掲載、寄付金受領、問い合わせ対応などの事務を、両市町がそれぞれ行うことにしている。
 両市町は通勤や通学をはじめ共通の生活圏域として関わりが大きく、定住自立圏構想に基づく「大船渡・住田定住自立圏共生ビジョン」を策定し、一般廃棄物の収集や消防事務を共同で行うなど、広域的な行政サービスの提供に取り組んでいる。今回の返礼品に関する取り組みを通じて、寄付促進や両市町の魅力を広域で発信するといった効果を見据える。