しわす点描2025/ツバキの搾油シーズン迎える

▲ 協力しながら椿油の搾油作業を行う秀一さん㊨と後藤さん(8日)

 ○…各所から持ち込まれるツバキの実から「椿油」を製造している、陸前高田市竹駒町の石川製油。今年も初冬に入ってツバキの実の持ち込み量が増加し、製造シーズンを迎えた。代表の石川秀一さん(77)・春枝さん(76)夫妻と、長女の夫・後藤淳さん(50)の3人で作業し、質の良い油作りに精を出している。
 ○…椿油は、けんちん汁の仕上げや天ぷらなどの料理のほか、化粧品などにも使われる高級油。石川製油では、実1㌔あたり450円で搾油委託を受け付け、気仙地域のみならず県外から届くツバキの実も扱いながら、高品質な油を提供している。
 ○…東日本大震災では、気仙町にあった工房が津波で全壊。一度は廃業を決めたが、地域から再開を望む声を受けて平成30年に再建を果たした。3年ほど前からは作業に後藤さんが加わり、石川夫妻の技術を吸収しつつ、人手を補う〝潤滑油〟となって活躍している。
 ○…搾油作業は3月ごろまで続く見込み。椿油と並行して米粉の製粉業務も担う秀一さんは、工房を忙しなく行き来しながらも「良い年を迎えられるように」とやりがいに満ちた表情を浮かべる。