しわす点描2025/寒さに負けず「詰市」 盛町・木町市場(別写真あり)

▲ 多彩な品々を囲み出店者と来場者が交流

 ○…大船渡市盛町の木町市場で27日、年の瀬恒例の「詰市」が開かれた。厳しい寒さの中で多彩な商品が並び、出店者と買い物客が「良いお年を」などと声をかけ合いながら、明るい新年への期待を込めた。
 ○…盛木町市場は、大正元(1912)年に開設したとされる。毎月5と0のつく日に加え、需要に合わせて詰市や8月10日の「盆市」を設け、広く親しまれている。
 ○…この日は市内外の約20業者が並び、水産加工品や果物、乾物、正月花などが並んだ。晴れ間が広がったものの風がやや強く、路面には雪が残る中での開催となった。
 ○…訪れた地域住民らは、お目当ての商品を購入したあとも、通りを歩いてじっくりと品定め。食品などを前に足を止めては「これも買っていこうかな」と会話を交わし、買い足す姿も見られた。
 ○…乾物などが並ぶ軒下で、購入者らに「なべやき」を振る舞った休石昭一さん(89)=日頃市町=は「今年は寒さもあるし、最近はお正月前にいっぱい買って新年の準備をすることも少なくなったが、出られるうちは出たい」と話していた。