経済効果は6856万円 市の省エネ家電買替え事業 冷蔵庫、LED照明多く
令和8年1月8日付 1面
大船渡市は、昨年11月に実施した「省エネ家電等買替え促進事業」に関する申請状況や経済効果をまとめた。令和5、6年度に続く第3弾で、対象はエアコンと冷蔵庫、給湯器(エコキュート、ガス温水機器、石油温水機器)のほか、今回は節電効果が高いLED照明も加えた。322件の申請があり、約1000万円分を交付。直接的な経済効果の推計は6856万円に上るとしている。
この事業は一昨年2月と8~10月に続くもので、省エネルギー基準達成率が100%以上に買い替えた費用の一部を助成する。エアコンと冷蔵庫、給湯器の助成割合は第1弾、第2弾と同様に、家電等の本体価格、消費税・地方消費税額を合算した金額の4分の1とし、5万円が限度。LED照明は本体価格に加え、設置費用や消費税・地方消費税額を合算した2分の1とし、上限は1万円。いずれも交付は地域商品券とした。
11月1~27日に申請を受け付けた。助成の予算は1000万円で、実際の申請受付数は322件。助成金交付額見込みは999万円で、1件平均3万1031円だった。先月26日時点で、申請322件のうち320件に交付を終えている。
対象家電購入費は5053万円。購入家電の割合は、冷蔵庫が119件(37%)、エアコン51件(16%)、給湯器33件(10%)、LED照明119件(37%)で、冷蔵庫とLED照明の多さが目立った。
家庭におけるエネルギー費用負担額の削減効果は、合わせて年間325万円。いずれも1台当たり、冷蔵庫は1万1413円、エアコン7388円、給湯器3万5394円、LED照明2876円とみる。
温室効果ガス排出量の削減効果は、年間3万6970㌔で、スギ2641本分に相当する。1台当たりでは冷蔵庫は108㌔、エアコン70㌔、給湯器526㌔、LED照明27㌔となっている。
家電などの購入先を市内店舗・事業所に限り、助成金を市内事業所で利用できる商品券で交付し、地元消費の需要喚起を図った。購入先の割合は家電量販店(2店舗)が46・9%で、小売店(34店舗)が53・1%。前年度よりも、小売店が10ポイント上昇した。
助成の地域商品券は、家電購入、商品券交付、エネルギー費用負担の削減のほか、市が負担した申請受け付けなどの委託料、1件平均1万円程度と想定した家電配送料・家電取付工事費を加えた直接的な経済効果は6856万円とみる。
申請者からは「調子が悪くなり、買い替えを考えていた」「この事業は助かる」との声が聞かれ、事業が新たな購入の後押しになっている様子がうかがえた。
市は、地球温暖化防止に向けた温室効果ガス削減に向け、家庭や事業所単位での実践的な取り組みの重要性をアピールしている。買い替えを通じた意識啓発や地域経済還元の観点でも、これまでの成果に手応えを示しているが、現段階では追加実施の見通しは立っていない。
事業には、臨時的な財源を活用。5年度は国の重点支援地方交付金、6年度はまちづくり基金、本年度も物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を生かし、財政負担を抑えた。一方、市議会定例会で可決された国の総合経済対策に基づく物価高騰対策事業での財源計上は見送られた。
新沼優市民環境課長は「第3弾は予想以上にLED照明の購入割合が高かった。事業には財源確保が課題となるが、8年度以降の実施に関しても検討していきたい」と話す。






