金額は14年連続の本州一 令和7年サンマ実績 数量は気仙沼に抜かれ全国3位 全さんま集計
令和8年1月11日付 2面
全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)は、令和6年・7年の対比サンマ水揚げ状況(昨年12月31日現在、最終値)を発表した。大船渡市魚市場に水揚げされた7年の数量は8437㌧(前年比2787㌧増)で、令和最多の実績となった一方、金額は、需給バランスや魚体組成を要因とする単価安で26億635万円(同1億7821万円減)と伸び悩んだ。金額は14年連続の本州一を守ったが、数量は気仙沼(宮城)に終盤で抜かれ、平成26年以来の本州2位、全国3位に。不漁が叫ばれる中でも、近年は漁獲量が上向きつつあり、今後のさらなる漁況回復が期待される。
全さんまの発表によると、昨年12月末現在の全国数量は前年同期比67%増の6万4737㌧。金額は同19%増の214億6447万円で、数量は3年連続の増加。金額も、前年比約3割減となった単価を数量でカバーし、平成30年以来の200億円台に乗った。
北海道は、数量3万3846㌧(同42%増)、金額131億2830万円(同22%増)。本州は、数量が3万891㌧(同109%増)と前年の2倍を超え、金額は83億3617万円(同16%増)だった。
本県の数量は、大船渡、釜石、宮古の3港で同3504㌧増の1万645㌧(同49%増)。大船渡がこのうちの8437㌧と79%を占めた。本州数量に占める割合は13%だった。
今季のサンマ漁は、公海漁場での漁期序盤から大ぶりな魚体が多く、北海道をはじめ、全国的に好調なスタートを切った。かつてないペースでの水揚げに、受け入れる漁港の処理や必要な資材確保が追いつかず、休漁措置が発令される事態となった。
大船渡においては、同市の鎌田水産㈱(鎌田仁社長)の三笠丸船団6隻が中心となり、8月29日に初水揚げ。その後も地元内外の大型船や小型船による水揚げが続き、9月末で2000㌧を突破すると、10月に2000㌧、11月にさらに3300㌧を上積みした。
漁期後半は、三陸沖から常磐沖にかけて漁場が形成され、大船渡以南の主要港でも水揚げが急増。気仙沼も、11月の1カ月間で大船渡を上回る約4000㌧を積み、12月の水揚げで大船渡を逆転し、本州一となった。千葉の銚子では、前年の85倍となる4659㌧の水揚げがあった。
全さんまの大石浩平専務理事は「漁期前の予報では、来遊量は前年並みの低水準といわれたが、8、9月とたくさん漁獲され、休漁措置を取らざるを得ないほどだった。日本近海にも漁場ができ、取れやすい状況だったと言える。序盤に大きく脂の乗ったサンマが漁獲、流通したことで、その後の消費も堅調に進んだのでは。金額も200億円台に回復し、一息つけている」と分析。そのうえで「6万㌧台は決して豊漁と呼べる数量ではないが、年々漁獲量が増え、良い方向に向かっている。資源に加え、今後の需要の回復にも期待したい」と話す。
大船渡における東日本大震災前の数量(いずれも年度)は平成20年が3万400㌧、21年が2万9081㌧、22年が2万1687㌧。23年は震災で被災したが、1万㌧台後半を保った。
24年が2万385㌧、25年が1万4585㌧、26年が2万7133㌧、27年が1万3684㌧、28年が1万3845㌧、29年が1万1088㌧、30年が1万7379㌧と推移。令和に入ると1万㌧を割り込み、元年と2年はいずれも6000㌧台前半、3年は平成以降で最低の2471㌧だった。4年と5年は3000㌧台とやや持ち直し、6年は5000㌧台にまで回復した。
全さんまがまとめた実績は別掲。





