義援金17億7156万円に 大規模林野火災 今後は見舞金として対応

 大船渡市大規模林野火災以降、同市に寄せられた災害義援金が先月末現在で17億7156万4899円となった。同26日で受け付けを終了し、今後は災害見舞金として対応。義援金はすでに住宅が被災した世帯などへの配分が終了しているが、残額分や見舞金の多くは、山林再生分野での活用が見込まれる。
 市がまとめた先月末現在における義援金、見舞金、ふるさと納税災害支援寄付受け付けの内訳は別表の通り。義援金と見舞金は火災発生翌日の昨年2月27日に受け付けを始めた。
 市では、被災者に寄せられた分は「災害義援金」、市の災害復旧・復興事業等へ寄せられた分は「災害見舞金」として対応してきた。募金を集約した団体がまとまった金額を贈るだけでなく、個人による10円単位での送金など、多方面から善意が寄せられた。
 渕上清市長は「国内最大級の林野火災規模ということで、報道もたくさんされたことによるものと思うが、各地で災害が起きている中で、これほど多くの義援金が寄せられたことに関しては、感謝しかない」と話す。
 義援金に関しては、これまで5回に分けて配分先を決定。第1次~第3次では、住宅が被災した世帯を中心に進められた。すでに被害に応じた対象世帯への配分は終えている。
 住家被害の場合、全壊世帯には1世帯当たり1200万円で、さらに再建した場合の加算として600万円を配分。このほかにも世帯員や東日本大震災の被災状況に応じた加算金も設けた。
 第4次は、被災した綾里、蛸ノ浦両地区のコミュニティー再生活動支援に向けた。第5次は、産業分野を担う協同組合への支援とし、被災した農林水産施設などの再整備に関する自己負担分の軽減を図る。
 第5次までの配分総額は約13億円で、残りの約4億7000万円に関しては、市の基金として積み立て、国の激甚災害指定に伴う森林災害復旧事業の対象とならない経費の支援に充てることにしている。
 同事業では、被害木の伐採と整理作業(地ごしらえ)に加え、植樹やシカ防護網の設置などを行う。伐採や植栽に対する所有者の負担はないが、森林保険の保険料や除草作業以降の管理費用などが発生する。
 災害見舞金に関しても、多くは林業分野の復旧・復興事業を進める財源として活用される見込み。
 渕上市長は「国や県からは、住宅再建やなりわいの再生について幅広い支援をいただいているが、今後はやはり、林野の再生が重要。より多くの手段を経て、長期間かかるだけに、見舞金は相当額振り分ける必要がある」と語る。
 そのうえで「積極的に林野の再生を進めなければいけない。躊躇されている方も見受けられる。そういった方にも寄り添い、林野の必要性を示しながら解決に向かいたい」と今後を見据える。
 大規模林野火災の産業等における被害総額は、今月7日現在で102億1122万円。このうち、人工林の焼失などによる森林被害が59億3922万円を占める。