8年度に1万人達成見込み 「イコウェルすみた」の累計利用者 仕事と学び複合施設 各棟で活用の幅広がる

▲ さまざまな用途で使用されている共用棟

 住田町が令和5年に世田米に整備した仕事と学び複合施設「イコウェルすみた」の利用者は累計で7000人を超え、供用開始4年目となる同8年度で1万人を達成する見通しだ。供用開始以降、町内外への情報発信を行いながら、さまざまな企画も打ち出しており、利用者は少しずつではあるが増えている。町では今後も、住田ならではの〝人材交流拠点〟として、さらなる活用の広がりを見据え、施設のPRも図っていく。(清水辰彦)

 

 イコウェルすみたは、東日本大震災を受けて町が整備した応急仮設住宅本町団地の跡地に5年5月末にオープン。ワーキングスペースとして誰でも利用可能な「共用棟」、住田での暮らしを体験したり、長期ワーケーションで利用できる「滞在体験棟」、震災時の住田の後方支援活動を紹介する「展示棟」、会議や研修、勉強、仕事をする個室スペースやサテライトオフィスとしての用途がある「オフィス棟」が設けられている。
 滞在体験棟はワーケーションとしての利用に加え、昨年は町外で開かれたイベントのボランティアの宿泊拠点としても役立ち、〝おためし移住〟で県外在住者が宿泊するケースもあった。
 オフィス棟は新規開業者の事務所としての使用に加え、大船渡市の事業所がサテライトオフィスを開設するなど、活用の幅が広がっている。
 展示棟では、同町の一般社団法人・邑サポート(奈良朋彦代表理事)のガイドによる見学も受け付け、震災の記録や町の後方支援の取り組みを伝えている。
 共用棟は中学生、高校生の自学自習、一般のリモートワークなどの利用が中心。各種講座も開催されており、陸前高田市の一般社団法人トナリノも、共用棟を使ってデジタル技術に親しむ講座を複数回開催している。今月10日には3Dモデリングの基本と応用を学ぶ教教室が開かれ、気仙3市町の親子約10人が参加した。
 供用開始以降、利用者は微増傾向にある。5年度は2117人、6年度は2565人で、本年度は1月8日現在で2563人。近隣でクマの出没が頻発したこともあって秋ごろから利用者が落ち込んだものの、前年度の実績を上回る見通し。
 同日現在の累計利用者は7245人。一度のイベントで大規模な集客がある施設ではないが、着々と利用者を受け入れており、順調に推移すれば8年度内で1万人を突破する見込みだ。
 施設を管理する町地域プロジェクトマネージャーの関博充さんは「一定数のリピーターを確保しつつある。新たな企画を打ち出しながら新規利用者の獲得にも務めていきたい」と話している。