14年度に管渠整備完了へ 公共下水道事業計画変更案を審議会承認 立根、下船渡分区などの拡張で区切り

▲ 家庭などからの下水処理を担う大船渡浄化センター

 大船渡市公共下水道事業運営審議会(会長・小原勝午大船渡商工会議所事務局長、委員10人)は、28日の本年度第2回審議会で、市長から諮問を受けた市公共下水道事業計画変更案を原案通り答申する方針を承認した。事業計画は実現可能な整備内容を定めるもので、期間を令和14年度までと変更し、上位計画の基本計画内にある立根、下船渡両分区の未事業計画区域8・4㌶も加える。平成3年度から順次進められてきた921㌶に及ぶ管渠整備の全体完了を見据える。(佐藤 壮)

 

 運営審は各種団体や受益者・使用者の代表らで構成。事業計画変更案を審議して原案通り承認したほか、下水道事業の現状報告も受けた。
 事業計画は、公共下水道基本計画に定められた全体計画のうち、今後5~7年を見通し、財政状況や執行能力などを踏まえて実現可能な整備内容を定めるもの。事業の進捗に合わせ、これまで6度の見直しを行い、現在の事業計画は予定処理区域面積が912・6㌶で、目標年次を令和7年度としている。
 今回の計画変更では期間を14年度とし、区域は現行から8・4㌶増え、921㌶となる。立根、下船渡両分区の拡張に加え、盛分区では柿ノ木沢地域での施工を進める。
 基本計画は昨年、全体計画を1137㌶から216㌶削減し、921㌶とする見直しが進められた。立根町の北側や猪川町の久名畑地域、末崎町の全域を計画から外し、100億円程度の投資抑制を見据える。
 今回の変更で基本計画の区域と同じ面積となり、14年度で全体の管渠整備完了を目指す。下水道事業は、昭和41年度に市公共下水道基本計画を策定し、平成3年度に最初の事業計画認可を得て着手。これまで30年以上続いた整備の〝ゴール〟を定め、円滑な事業推進による早期完成を図る。
 市は14年度までに、立根、下船渡両分区をはじめとする未普及地域の整備に必要となる建設費は約34億7000万円と見込む。国庫補助金などを効果的に活用するほか、財政負担の平準化も図る。
 下水処理を担う大船渡町の大船渡浄化センターでは、定期的な点検調査を実施し、必要に応じて修繕・改築を進める。整備済み地域内での未接続世帯には、個別訪問による接続勧奨や融資制度の積極的な活用を促す。
 森正下水道課長は「今回の計画変更で、14年度までに管渠整備が完了し、整備が一区切りを迎える。国からの予算確保に引き続き努めたい。水洗化率の向上や区域以外での浄化槽普及も図る」と話す。
 下水道事業の現状報告によると、昨年3月時点では858㌶の整備が完了。本年度も主に、下船渡、立根両分区の未普及区域解消を目的とした管渠工事などを行っている。
 下水道整備人口は昨年3月末で1万4377人で、実際に接続しているのは1万1462人、水洗化率は79・7%。前年度比で1ポイント上昇し、経営戦略で掲げる目標値の80%に近づいている。
 漁業集落排水施設は整備人口941人のうち、接続人口は593人(水洗化率63%)。浄化槽人口は9306人。市内全体の汚水処理水洗化率は86・7%となっている。