2026衆院選岩手2区/鈴木氏(自民)が12回目の当選 選挙区全市町村制し圧勝 佐々木氏(国民)は比例復活
令和8年2月9日付 1面
第51回衆議院議員総選挙は8日、投開票が行われた。解散から投開票までは16日間という戦後最短の期間で行われた真冬の超短期決戦。気仙3市町を含む岩手2区には2人が立候補し、本州一広い選挙区を舞台に与野党による一騎打ちを繰り広げた。投開票の結果、自民党の前職・鈴木俊一氏(72)が全23市町村で勝利し、12万3711票を得て12回目の当選を果たした。国政選挙初挑戦となった国民民主党の新人・佐々木真琴氏(29)は6万7294票で、鈴木氏に5万6417票差で敗れたが重複立候補していた比例代表東北ブロックで復活当選した。(2026衆院選取材班)
鈴木俊一氏
「高市早苗が内閣総理大臣で良いのかどうか、主権者たる国民に決めてもらうしかないと考えた」──。高市首相は先月19日の会見で、衆院解散への決意を表明。同23日の通常国会冒頭で解散が決まり、「1月27日公示、2月8日投開票」の日程で、小選挙区289議席、比例代表176議席の計465議席を争う超短期決戦に突入した。
解散を前に、「政治とカネ」問題への対応などを巡って公明が自民との連立を離脱した。自民は日本維新の会と新たに連立を構築し、公明は野党第一党の立憲民主と中道改革連合を結成。枠組みの大きな変化も経て、各党は内閣の信任、消費税のあり方を含めた物価高騰対策、外交・安全保障などを争点として、全国各地で12日間にわたる舌戦を繰り広げてきた。
気仙など沿岸や県北、県央の23市町村からなる岩手2区では、前職の鈴木氏と新人の佐々木氏が一騎打ちを展開した。
大差で勝利をつかんで12選を果たした鈴木氏は、父・善幸氏の秘書などを経て平成2年に初当選。過去の内閣において環境相、五輪相、財務相などを歴任。党内では現在、幹事長の要職を担っている。
平成29年の小選挙区の区割り改定から地盤となった気仙では、党支部や地区後援会が中心となって支持拡大を図り、実績や知名度も土台として農林水産業や建設業をはじめ各産業に幅広く浸透。支持基盤の厚みを増して安定的なものとし、当選回数を重ねてきた。
今回は物価高騰対策や農林水産業支援、国土強靱化、災害復興の完遂などを主張。選挙区に候補を擁立していない保守層、特定の支持を持たない無党派層の票も取り込んだ。党幹事長として2区を不在にする期間もあり、後援組織や長男で秘書の俊太郎氏(43)らが活動の柱となった。
内閣の高支持率という追い風も受け、同様に与野党候補一騎打ちだった前回選に続き、選挙区内全市町村で勝利する強さを見せた。
一方、敗れた佐々木氏は、宮古市議を辞しての国政初挑戦だった。出馬表明は公示4日前。労働団体の支援を得たが選挙区内でこまやかな支部体制を構築するには至らず、インターネットも駆使して「声を出せない人の声を届けたい」として地方の若い世代や女性の政治参画の必要性などを訴えたが、広がりを欠いた。
国民民主党が国政選挙で県内に候補者を擁立したのは初めて。県内野党勢力は、昨今の国政選挙で統一候補を擁立して臨んできたが、今回は「非自民」の立場で結束する動きが希薄だった。
2区の投票率は58・10%(前回選比2・96ポイント増)。気仙は大船渡市が63・89%(同4・36ポイント増)、陸前高田市が67・92%(同3・36ポイント増)、住田町が65・05%(同2・05ポイント増)だった。
【鈴木氏の略歴】
昭和28年生まれ。早稲田大卒。全漁連勤務、父・善幸氏秘書を経て、平成2年の第39回総選挙で初当選。厚生政務次官、外務副大臣、環境相、五輪相、財務相など歴任。自民党幹事長。住所は山田町八幡町。






