民泊家庭 気仙3市町に拡大 陸前高田のSET 8年度修学旅行受け入れ見据え 大船渡、住田の2団体と連携
令和8年2月13日付 7面
陸前高田市の認定NPO法人SET(三井俊介理事長)は令和8年度、市内をメインとしてきた「民泊修学旅行」の受け入れ家庭を気仙3市町に拡大する。大船渡市、住田町の民間2団体とスクラムを組み、連携しながら協力してくれる家庭の確保に努める。同年度は12校2349人が訪れ、秋季の約1カ月間は最大350人規模を週1回ペースで受け入れる見通し。受け入れ家庭の負担を分散させようと、SETは現行比50軒増の約150軒の登録を目指しており、「陸前高田民泊」から「気仙民泊」へと発展させる体制構築を描く。(高橋 信)
心温まる交流が好評の民泊(資料)
一般家庭が旅行客を受け入れる「民泊」。陸前高田市では平成28年度から、修学旅行生らを対象に本格的に行われており、現在はSETが学校と家庭を結ぶ窓口を担う。
生徒たちは数人単位で各家庭に分かれ、宿泊する。東日本大震災の教訓、防災・減災の学習だけでなく、住民との交流が好評で、7年度は9校約1500人が利用した。
受け入れ家庭は約100軒。しかし、高齢化を背景に協力する家庭の確保・維持が課題となっており、学校側からの堅調な需要に対応できる受け入れ体制の確立が求められていた。新規の申し込みがあっても人数が多い場合、断ってきた状況を踏まえ、気仙3市町に拡大することを決めた。
連携を申し出たのは、大船渡市のガルフ㈱(中野圭代表取締役)と住田町のすみた民泊協会(紺野昭雄会長)。
ガルフは、中野代表取締役(39)らのネットワークを生かし、市内で受け入れ家庭の掘り起こしを図る。体験型観光創出プロジェクトに取り組む大船渡市地域おこし協力隊・松川美波さん(35)も協力する。
すみた民泊協会は平成22年に設立。町と連携協定を結ぶ津田塾大(東京都)学生らの民泊などに対応し、令和4年度からSETの民泊事業にも協力してきた。
8年度は4~6月の春季に東京都、宮城県の中学校5校計746人、9~11月の秋季に東京都、神奈川県、宮城県の中高7校計1603人が訪問する。春季から試験的に3市町で受け入れ、トップシーズンの秋季から本格化させる。
中野代表取締役は「交流人口、関係人口増は地域活性化につながる。中高生に来てもらい、大船渡、気仙に愛着を持ってもらえるよう仕組み構築を頑張りたい」と見据える。
すみた民泊協会事務局を担う町観光協会の佐々木康行事務局長(49)は「都市と農村の空間を超えた感動を得られるのが民泊の魅力。終了後も交流が続くような事業にして次の世代につなげたい」と意欲を語る。
三井理事長(37)は「3者で一緒に取り組むことができ、大変心強い。民泊の魅力を伝えながら受け入れ体制を整え、『陸前高田民泊』としている事業を『気仙民泊』というものに発展させたい」と思い描く。
問い合わせや民泊登録の申し込みは、大船渡市、陸前高田市内の人はSET(℡070・2021・6390)、住田町内の人は町観光協会(℡46・2111)へ。






