26年ぶり開催へ準備着々 全国椿サミット大船渡大会まで残り1カ月 2度の中止乗り越え幅広い世代が参画(別写真あり)
令和8年2月14日付 1面
3月14(土)、15(日)の両日に大船渡市内で開催される全国椿サミット大船渡大会まで、残り1カ月となった。平成12年以来26年ぶりの開催で、同23年は東日本大震災、令和4年は新型コロナウイルスの影響でそれぞれ中止となっているだけに、期待は大きい。前回開催時に生まれていなかった高校生が、大会出席者に贈るツバキの苗木管理に励むなど幅広い世代が準備にかかわり、もてなしの充実を図っている。(佐藤 壮)
大船渡市立根町にある県立大船渡東高校(今野晋校長、生徒203人)の萱中いこい農場では、ハウスの一室に全国各地から訪れるサミット出席者に贈るヤブツバキの苗木が並ぶ。管理を担うのは、農芸科学科造園専門分会の生徒たち。挿し木から5年程度育ててきた厚みがある葉のつやを出すために、1枚ずつ磨き上げる作業などを地道に続けている。
旧大船渡農業高校時代から市花であるツバキの生産管理を続け、今年で58年目を迎えた。校内の活動にとどまらず、世界の椿館・碁石などへの出荷を通じて「つばきのまち」を支えてきた。
造園専門分会に所属する野口晃さん(2年)は「ツバキは1年に1回、冬にしか咲かないので、他の植物よりも扱いは難しい。全国はもちろん、大船渡に住んでいる方々にも『つばきのまち』ということを知ってもらうために頑張りたい」と話す。サミット本番の14日には、古水愛海さん(同)と戸羽蓮さん(同)とともに活動発表を行う。
大船渡大会は、市内関係団体で組織する実行委員会と市が主催。ツバキを自治体花木に指定している市町村等で組織する全国椿サミット協議会と、日本ツバキ協会が共催し、全国椿サミット自体は各地で年1回開催される。ツバキの魅力を再確認し、ツバキを生かした地域振興につなげようと、開催地の自治体・各種団体が中心となり準備・運営を進める。
今大会のキャッチフレーズは「椿に託す感謝の想い 復興の歩みを未来へ」。震災から15年、大規模林野火災から1年のタイミングにも当たり、復興支援への感謝を発信する場としても位置づける。1000人の参加を目標とし、全国からの事前出席申込者200人に加え、市民の来場も広く呼びかける。
サミット初日の14日は、午前に全国椿サミット協議会と日本ツバキ協会の総会をはじめとした各事業があり、午後の大ホールステージ事業などは、市民らが無料で入場できる。
会場では、震災からの復興事業で整備された街並みを含む紹介動画を上映。オープニングセレモニーには、大船渡東高太鼓部が登場するほか、同校生徒によるツバキに関する活動発表も行われる。
引き続き、岩手大学大学院の相川ゆきえ氏が、末崎地区植樹地での調査等からヤブツバキの生育不良要因の解明などを解説する。
アカペラユニット・XUXU(シュシュ)は、地元合唱団体と共演。大船渡町の「平こども七福神」も披露される。
同市大船渡町に事業所を構える㈱バンザイ・ファクトリーの髙橋和良代表取締役は、ツバキの植栽によるレッドカーペット・プロジェクトや、椿茶など産業化の各取り組みを発表。記念ステージでは、同市出身の歌手・新沼謙治さんが出演する。終了後は、大船渡プラザホテルで交流会を開催する。
また、リアスホールでは15日まで、住民らから寄せられた芸術作品を展示。震災、大規模林野火災の各パネル展示に加え、地域に根ざした活動を続ける大船渡ツバキ協会の紹介も行う。つばきゆべし作りやツバキ関連グッズの販売、茶席なども通じて、交流の創出も目指す。
15日はこのほか、椿の里・大船渡ガイドの会の案内で現地視察も行われる。末崎町の椿館や市立博物館、碁石海岸、三面椿に加え、大船渡町では「気仙丸」などを見学することにしている。






