大震災の記憶つなぐ 作文発表や卒業生の話など 小友小で「スマイル集会」(別写真あり)
令和8年2月18日付 7面
陸前高田市立小友小学校(佐々木伸校長、児童79人)は17日、全校で東日本大震災の記憶をつなぐ「スマイル集会」を開いた。児童らが、防災学習を振り返る作文発表や、平成25年度卒業生の県職員・戸羽俊介さん(24)=小友町=からの話などを通じ、15年前に古里で起きた災害について考えを深めた。(阿部仁志)
同校は、平成23年の大震災で校舎1階に津波が浸入する被害を受けた。その後改修された校舎で学校生活を送る児童らは、自分の命を自分で守り、震災の教訓を後世につないでいこうと、地域とも連携しながらの防災学習に取り組んでいる。
スマイル集会もこの一環。復興・防災教育の学びを振り返り、気づきを共有、発表する場とし、同25年度から続けられている。
この日は、体育館に全校児童や地域住民が集まった中、児童有志でつくる実行委員会が会を進行。佐々木校長が「震災を〝この地域で昔起きたこと〟で終わらせず、これから生まれ育つ世代に伝え、自らも成長してほしい」とあいさつした。
作文発表では、蓑島侑渡さん(3年)と黄川田愛多さん(6年)の代表2人が学びを振り返った。
このうち、黄川田さんは6年間のうちに多くの人、場所と出会い「地震が起きたときにどうしたらいいか、母に聞く機会が増えた。震災を知らない人たちに、実際に被災した場所を見てもらいたい。大人になっても、津波てんでんこという言葉を知らない子たちに伝えていきたい」と決意を語った。
続いて、同校卒業生で、県沿岸広域振興局農林部に勤める戸羽さんが登壇。教員らからの質問に答える形で、震災当時3年生の頃の記憶をたどった。
「電気や水道が止まり、まきを燃やして明かりをつけたり、暖をとったりした」「学校の1階は(トロフィーなどの)物がなくなり、津波の跡が残っていた」「久しぶりに友達と顔を合わせて遊んだときがうれしかった」と、震災を経て何気ない生活の大切さに気づいたことを強調。「勉強できる機会がある今のうちに、たくさんのことを吸収してほしい」と後輩たちの成長を願った。
同集会共同実行委員長の及川凛華さん(6年)は「6年間防災について学び、今回委員長として、集会をしっかり進められることができた。戸羽さんからは、電気がない生活など、自分が体験したことのないことについて話が聞けたので、これからに生かしたい」と決意も新たにした。
同じく佐々木要太さん(同)は「戸羽さんの震災直後の体験の話が印象に残った。スマイル集会は、写真を見るだけでは分からないことを学ぶことができるので、これからも続いてほしい」と話していた。
児童らは後日、校舎1階の津波浸水高を折り紙で作ったチューリップで示す「チューリップライン」の取り組みも行う。





