出会えた喜び分かち合う 友好の会が歓迎会 米国デルノーテ高の生徒ら招き(別写真あり)

 陸前高田市の「クレセントシティ友好の会」(大林孝典会長)は17日夜、高田町の夢アリーナたかたで、姉妹都市の米国クレセントシティ市から訪れているデルノーテ高校の生徒らを歓迎する会を開いた。県立高田高校(伊藤正則校長)の生徒や市の関係者、市民らが参加し、会食やアトラクションなどを通じて、海を越え出会えた喜びを分かち合った。(阿部仁志)

 

 両市の姉妹都市関係は、東日本大震災の大津波で高田高の実習船「かもめ」がクレセントシティに流れ着き、デルノーテ高の生徒らの尽力で返還された縁で結ばれたもの。両校は、行政からの財政支援などを受けて互いに生徒派遣を行っており、今年1月には高田高の生徒5人が渡米した。
 今回は、デルノーテ高の生徒5人と引率教員2人が来日。陸前高田市には今月15日から20日(金)まで5泊6日の日程で訪れ、高田高や震災関連施設などを巡り、市民との交流や文化活動を通じて同市の暮らしを体感している。
 市民有志でつくる友好の会は、デルノーテ高関係者の来市に合わせて歓迎会を設定。市民にも参加を呼びかけ、合わせて約60人が参加した。
 この日は、高田高の遠藤優依さん(2年)と尾﨑由奈さん(同)が司会進行を担当。
 冒頭、大林会長は「皆さんを受け入れることは、私たちにとってとてもうれしく、意味のあること。陸前高田を第二の古里と思い、リラックスして楽しんでいただきたい」と歓迎のあいさつを述べた。
 続いて行われた高田高茶道部による茶道体験では、デルノーテ高の生徒らが部員の手本にならってお茶を点て、温かいおもてなしの心に触れた。
 ウェルカムスピーチでは、伊藤校長が「密度の濃い体験が続くが、ぜひいろんな目で日本という国、陸前高田、高田高校を見ていただきたい」と語った。山田市雄教育長は「高田高校とデルノーテ高校の友好関係がますます深まり、交流に参加した人たちが、将来の陸前高田とクレセントシティの交流の担い手となるように」と願い、乾杯の発声をした。
 会食中は、友好の会の鈴木典子事務局長が、1月に市内太鼓団体をクレセントシティに派遣したことを報告。派遣団体のうち、気仙町けんか七夕太鼓保存会が太鼓演奏を披露し、腹の底から響く迫力満点の音で来場者を魅了した。
 同保存会メンバーの中山稜太さん(24)は「クレセントシティで演奏したときは、借りた太鼓での演奏で多くの人に喜んでいただけたが、納得のいく音が出せなかったので、今回は本物の音を届けようと熱を入れた。デルノーテ高校の皆さんには、今回の訪問で、日本ならではの伝統文化をぜひ感じ取っていってほしい」と願った。
 エル・ジョコさん(デルノーテ高3年)は「東日本大震災について、今まで何回も話を聞いたり、学んだりもしたが、実際に来てみると非常に現実味を帯び、インパクトが違う。『本当に起きたこと』として感じることができた」と述べ、陸前高田への関心をいっそう高めた様子だった。