一般会計は179億円 市が8年度当初予算案発表 現年度当初比4・4%増

 陸前高田市は18日、令和8年度の各種会計当初予算案を発表した。一般会計は179億2500万円。現年度当初比7億6000万円(4・4%)増と、長引く物価高騰を背景に人件費や公債費などが膨らんだ影響で、3年連続の増加となった。一般会計と国保特別会計の新規事業は24件計10億440万円で、矢作町の旧矢作小跡地に集約される矢作地区コミュニティセンターなど周辺3施設の移転新築費などを盛り込んだ。各種予算案は19日開会の市議会定例会に提出される。(高橋 信)

 

 一般会計をみると、歳入の自主財源は63億7044万円(構成費35・5%)、依存財源は115億5456万円(同64・5%)。自主財源の構成比は、現年度当初比0・5ポイント増となった。
 自主財源のうち、市税は同1・5%増の19億1805万円。依存財源のうち、地方交付税は同0・4%減の53億2074万円で、市債は同16・0%増の13億9210万円となる。
 財政調整基金は約12億円を取り崩し、8年度末残高は約42億円を見込む。同基金の取り崩し額は、現年度当初よりも約1億2000万円増えた。
 8年度末の市債残高は現年度末比5197万円増の124億1044万円。市民1人当たりの借金は74万円となる見通し。
 歳出を目的別にみると、多い順に総務費45億493万円(現年度当初比4・4%減)、民生費38億1203万円(同2・7%増)、土木費23億571万円(同3・8%増)、教育費22億4266万円(同40・8%増)など。教育費は、被災資料修復・保管事業にかかる国からの交付金7億4947万円や、小中学生に1人1台配っているタブレット端末の更新費を盛り込んだため大幅に増えた。
 性質別では、義務的経費が59億8025万円(同10・8%増)で、内訳は人件費28億1873万円(同17・3%増)、扶助費17億3939万円(同2・7%減)、公債費14億2213万円(同18・1%増)。投資的経費は同16・0%減の18億9026万円となる。
 新規事業のうち、矢作地区コミセン新築工事費には3億316万円を計上。8年度内に着工、建物の完成を予定し、その後の外構工事を経て9年度の利用開始を想定している。
 旧矢作小跡地には同コミセンのほか、周辺にある市消防団矢作分団1部の消防屯所、市国保二又診療所が移転新築される。事業費は屯所が7894万円、診療所が2億9988万円を見込む。
 このほか、新規事業として産学連携研究開発活動に関する補助金300万円を盛り込む。市と連携協定を結ぶ予定の大学関係者に市内滞在中の研究活動費を助成する。
 国の第2期復興・創生期間が3月末で終了することに伴い、災害公営住宅の自治会への伴走支援にも乗り出す。数カ所の団地に絞って運営を支援する方向で検討している。
 一般会計当初予算は、東日本大震災前の平成22年度が約113億円、23年度が約108億円。24年度は大震災からの復旧・復興事業関連で約660億円に膨らみ、25年度は約1019億円。26年度に約1293億円とピークに達した。
 27年度は約1195億円で、28年度~令和元年度は600~800億円台で推移。それ以降毎年減額が続き、ハード復旧にほぼめどがついた令和3年度は183億円と前年度当初比72・6%の大幅減となった。6年度は6年ぶりに増額に転じ、8年度は物価高騰の影響などを受け、3年連続の増加となった。
 8年度当初の歳入、歳出の内訳は別掲の通り。