一般会計は253億円(19%増) 8年度当初予算案 大規模林野火災関連で大型に

 大船渡市は19日、令和8年度各種会計当初予算案を発表した。一般会計は現年度当初比41億1000万円(19・4%)増の253億円で、令和以降では最大となった。森林災害復旧費をはじめとした大規模林野火災関連事業に計30億円余りを計上。新規・拡大事業では、大船渡中学校校舎等の改修工事や子育て応援祝金支給事業などを盛り込んだ。きょう20日招集の市議会定例会に提案する。(佐藤 壮)

 

森林復旧事業本格化へ


 8年度一般会計と6特別会計の合計額は346億4283万円で、現年度当初比39億9315万円(13%)の増。
 一般会計の歳入で最も多いのは、地方交付税の77億3896万円。次いで、市税41億7140万円、県支出金34億8997万円、国庫支出金31億3468万円。自主財源が76億9401万円(30・4%)で、依存財源は176億599万円(69・6%)。現年度当初に比べ、自主財源の割合が5・4ポイント低下した。
 歳出の予算額は多い順に民生費64億6831万円、総務費43億9741万円で、現年度当初はゼロだった災害復旧費が27億7443万円、公債費21億9073万円、土木費20億2859万円、教育費20億2134万円──など。各種事業推進に充てる投資的経費は53億2161万円と現年度比約35億4402万円増で、歳出全体の21%にまで伸びた。
 大規模林野火災関連は17事業で計30億8300万円。このうち、森林災害復旧費が27億7443万円と約9割を占める。被災した森林整備を行う財源となり、市有林における被害木の伐採・搬出は161㌶で約7億円、私有林は306㌶で約18億円。いずれも国の激甚災害指定に伴う森林復旧事業を進める。
 また、常備消防費は6664万円を計上。林野火災の災害対応を踏まえ、大船渡地区消防組合が消防ポンプ自動車や赤外線付きドローンなどを導入する。被災したテレビ共同受信施設の本復旧に対する補助金は5836万円、消防団第10分団第4部(綾里宮野)の消防ポンプ自動車更新に3740万円、被災者住宅再建支援事業には3000万円を盛り込んでいる。
 新規・拡充事業は▽移住・定住促進事業(仮称・おおふなと暮らし応援補助金、2500万円)▽防災関係事業(水害ハザードマップ作成やワイファイ環境整備、3000万円)▽おおふなと子育て応援祝金支給事業(1027万円)▽大船渡中統合改修事業(4億6205万円)▽共同調理場費(小学校給食費無償化、7277万円)──など。
 一般会計は、東日本大震災前に計上した平成23年度が約187億円。復旧・復興事業で25年度には960億円に達した。28年度から前年度比減が続き、令和6年度当初予算は震災後最少となり、7年度は増加に転じた。当初段階で250億円を超えたのは、平成30年度以来となる。
 大規模林野火災関連分を除いても現年度を4・6%上回る予算規模となったが、物価高騰などの反映が要因という。渕上清市長は「多様な地域課題を克服するため、限られた財源を効果的に活用し、最大限の効果につながるよう施策を展開する」と話す。
 特別会計のうち、魚市場事業は2億6249万円、介護保険介護サービス事業勘定1621万円、同保険事業勘定44億1139万円、後期高齢者医療6億6722万円、国民健康保険事業勘定37億1985万円、同診療施設勘定2億6568万円。
 水道事業会計の水道事業収益は10億9997万円で、支出の事業費用は11億7866万円(いずれも税込み)。資本的収支の収入は5億6911万円で、支出は11億8005万円。
 下水道事業会計の事業収益は11億8896万円で、支出となる水道事業費用は11億8873万円。資本的収支は、収入が12億2992万円で、支出が15億6976万円。
 8年度当初の歳入、歳出の内訳は別掲の通り。