業況判断指数は低下目立つ 大船渡商議所会員対象のアンケート調査 売り上げや採算などに厳しい実感
令和8年2月23日付 7面
大船渡市と大船渡商工会議所が昨年12月から今年1月にかけて実施した同商議所会員事業所対象のアンケート調査で、一昨年12月との売り上げ比較で「減少した」と回答した割合が57・2%となった。採算面は49・2%、業界の景況では61・6%がそれぞれ「悪化」と回答。いずれも前回調査よりも回答割合が高く、「増加・好転」と「減少・悪化」の差し引きによる業況判断指数(DI)は低下した。
この調査は、物価高騰等の影響が幅広い業種に及ぶ中、地域経済や中小企業の状況を把握し、適切な支援などにつなげようと実施している。会議所の会員事業所から業種バランスを考慮して600事業所を選定。250件の回答があり、回収率は41・7%だった。
昨年12月における前年同月比の売り上げ、採算、資金繰り、業界の状況の各回答は別掲の通り。前々回の調査から、業況判断指数を調査項目に加えている。「増加」「好転」などの回答割合から「減少」「悪化」などの回答割合を引いたもので、景況感の相対的な広がりを測る指標となる。
今回の調査では、売り上げの同指数はマイナス40・4(前回比8・2ポイント減)、採算は同44(同6・3ポイント減)、資金繰りは同28・4(同0・6ポイント増)、業界の景況は同60・4(同1・9ポイント減)と、低下が目立った。
売り上げのうち「5%以上減」が21・6%、「10%以上減」が14%、「15%以上減」が7・2%、「20%以上減」が9・2%、「30%以上減」が8%、「50%以上減」が6%となっている。「増加した」は18・4%で、前回調査から4・1ポイント低下した。
「50%以上減」と回答した業種では、宿泊業と農林漁業がそれぞれ20%で最多。次いで「その他の製造業(窯業、電気機器製造業、木材・金属・FRP加工業)」が17・6%、建設業が17・5%。「増加した」の割合は運輸業が50%、その他製造業が41・2%、食料品製造業が33・3%だった。
物価高騰の質問で「影響を受けている」と答えたのは82%で、前回比4・9ポイント増。業種別では、宿泊業と医療・福祉、農林漁業でいずれも100%で、小売業が97・8%、食料品製造業が94・7%となった。
今後懸念される影響は、複数回答も可とした。「売り上げ・受注の停滞、不振」が最多の67・2%で、建設業、小売業、食料品製造業で回答割合の高さが目立つ。「資金繰りの悪化」は52・8%、「価格転嫁への対応」は46・4%だった。
市の伊勢徳雄商工企業課長は「コロナ禍や大規模林野火災の影響もあり、なかなか上向いてこない現状がうかがえる。今後本格化する政府の物価高騰対応交付金を活用したプレミアム付商品券事業や、椿サミットに合わせて開催するイベントなどが契機となって少しでも上向くようになれば」と話す。市や商議所は新年度も調査を継続し、施策検討などに生かす。






