移住・定住促進・大規模林野火災の山林再生 切れ目のない支援へ キャッセン大船渡内に共同新拠点
令和8年2月25日付 1面
大船渡市大船渡町のキャッセン大船渡内に、市から委託を受けたNPO法人高田暮舎(岡本翔馬理事長、陸前高田市)が運営する大船渡移住・定住相談センター「トモヅナ」と、大規模林野火災の森林再生事業に取り組む㈱青葉組(中井照大郎代表取締役、本社・東京都)岩手団の共同拠点が開設された。人口減少対策と大規模林野火災からの山林再生は、いずれも市の重要施策と位置づけられている中、民間のノウハウを生かした切れ目のない支援が期待される。(佐藤 壮、7面に関連記事)
オープニングセレモニー後には移住・定住をテーマに意見交換も[/caption]
24日にオープニングセレモニーが開かれ、渕上清市長や岡本理事長、中井代表取締役、キャッセン大船渡㈱の田村滿代表取締役をはじめ関係者約20人が出席。渕上市長は、トモヅナについて「移住希望者への情報提供から移住後のフォローまで、切れ目のない支援を行うために整備した。官民一体となって移住・定住の促進に取り組む。トモヅナという名称は、港町・大船渡と移住・定住を目指す皆さんをしっかりと結びつける存在でありたいという願いを込めて命名した」と期待を込めた。
拠点での今後の取り組みが説明されたあと、テープカットで開設を祝福。それぞれのオフィス機能と、会議や相談対応などが見込まれる共用スペースで構成される室内が公開された。
引き続き、トモヅナや青葉組スタッフのほか、市内移住者らを交え、「大船渡の移住・定住について」をテーマに意見交換を実施。移住しての感想や今後の受け入れ拡大に向けたヒントなどを共有した。
トモヅナは、市が委託する移住・定住総合支援業務の一環で開設。移住希望に関する相談対応や、気軽な交流、現地案内、移住・定住ツアー、ポータルサイトも含めた情報発信などを見据える。
岡本理事長は「陸前高田で移住・定住支援を長くやってきたノウハウを生かすとともに、大船渡に根ざした民間の人たちが自発的に移住・定住に取り組むのが正しい形だと思っている。担当する理事は大船渡に根ざした人たち。相談などで『この人みたいな生き方ができれば』というのを感じ取ってもらえたら」と話す。
拠点は平日午前10時~午後6時に開設し、土・日曜日も予約で対応。問い合わせや移住・定住に関する相談はトモヅナ(℡090・3442・7570)へ。
青葉組は、令和2年にGREEN FORESTERSとして設立。カーボンオフセットをはじめ、民間企業と連携しながら落葉広葉樹を植栽するなど生物多様性に配慮した伐採跡地の造林・育林事業で知られる。
新潟県では伐採後に再造林が行われない林業地で、民間企業と連携しながら「オニグルミの森」づくりを展開。栃木県では企業から支援を受けながら、森林所有者の費用負担なしで伐採後の森づくりを起点とした森林の伐採・植林・育林体制を確立する取り組みを展開しており、大船渡が3拠点目となる。
これまでの実績を生かし、大規模林野火災からの復旧・復興につながる造林事業を展開する方針。キャッセン内の拠点は、山林再生に向けた調整・打ち合わせや、情報交換・情報発信といった役割を見据える。
中井代表取締役は「平成以降で最大の林野火災からどう再生するかは全国的にも注目されている。着実に森に戻していくまでつないでいきたい。跡地再生を単に造林の仕事で進めるのではなく、海を含めた自然そのものの再生に加え、新しい仕事も創出したいと思っている」と力を込める。
岩手団事務所の電話は050・1780・5447。






