「総合計画を一層推進」 町議会3月定例会が開会 神田町長が施政方針演述
令和8年3月4日付 1面
住田町議会3月定例会は3日に開会した。会期を13日(金)までの11日間と決めたあと、神田謙一町長による施政方針演述や松高正俊教育長による教育行政演述、3議員による一般質問が行われた。神田町長は演述で、本年度スタートした新たな総合計画で掲げる各種施策の推進に意欲をみせた。一般質問では、地域産業の活性化や町内小学校のあり方などを巡って議論が交わされた。
(清水辰彦、2面に一般質問の主なやり取り)
神田町長は施政方針演述の冒頭、「人口減少に歯止めがかからない状況が続いている。昨年3月策定の総合計画で掲げた『2040年に3500人』という人口目標の達成と、少ない人口でも豊かで活力ある暮らしの実現に向け、計画に定めた各施策を一層着実に推進していく必要がある」と述べた。
さらに、令和8年度は総合計画の2年目を迎えることから、計画の軸として掲げている「医」「食」「住」「地域経営」の分野ごとの取り組みを示した。
このうち、「医」に属する政策分野「健康でいきいきと暮らせる地域づくり」では、保育の充実と環境整備のため、保育園業務に保育ICTシステムを導入し、保育士が書類作成などに要している時間を削減することで園児と向き合う時間を拡充する。
さらに、個別支援が望ましい子どもを対象に、将来の自立を目的とした専門的かつ総合的な支援体制を整えるため、保健福祉センター内に常設の療育教室を開設することとしており、その準備を進めていく。
「食」の政策分野「豊かな暮らしを支える産業振興」においては、農林業振興会への助成拡充や、JAおおふなとへの補助金交付による米の品質向上と生産体制の充実を図る。また、地域資源を生かした観光コンテンツの充実や特産品の開発・磨き上げを通じて地域内経済の活性化も図っていくこととしており、種山ヶ原体験交流センター「遊林ランド種山」に指定管理者制度を導入する。
「住」では、政策分野「快適で過ごしやすい生活環境の整備」において、高校生を対象とした乗り合いタクシーの実証運行、一般町民が中学生のスクールバスに混乗する仕組みの実証にも取り組む。「住民主体による支え合いの地域づくり」では、コミュニティー活動活性化に向けて自治公民館運営費補助金を拡充。町内の若者を対象に、地域で生きることへの誇りや楽しみを見いだすために「住田若者会議」を開催する。
四つ目の軸である「地域経営」では、「町外とつながり町内に迎え入れる地域づくり」の政策分野で、世田米の仕事と学び複合施設「イコウェルすみた」の運営に民間のノウハウを取り入れるため指定管理者制度を導入。町内の若者と首都圏で活躍する関係人口のつながりを創出する「住田つながり会議」を開催し、新たなまちづくりの担い手育成も試みる。
神田町長は結びに、東日本大震災から15年を迎えることにも触れ、震災以降、住田を取り巻く環境も大きく変化している中、「先人から受け継いできた地域の姿を、どのような形で将来世代へ引き継いでいくのか。震災の経験を踏まえつつ、私たち一人ひとりの責任が問われている」と強調。
そのうえで、「責任を果たしていくために、町政の推進には議会、町民の皆さまの理解と協力が不可欠。総合計画の進ちょく状況をはじめ、各施策の内容や成果についてさまざまな機会を通じて丁寧に説明し、その声に真摯に耳を傾け、意見を交わしながら検証結果を適切に反映していく。こうした取り組みの積み重ねが、町政への深い理解と信頼を生み、『この町に住んでよかった』と実感できるまちづくりにつながると考えている」と力を込めた。
引き続き、松高教育長が教育行政演述。「町長部局との連携を図りつつ、関係者の力を結集し『町づくりは人づくり』『人づくりの基本は教育』という原点に立って教育行政の推進に努めていく」としたうえ、子育て支援や就学前教育、学校教育、社会教育、家庭教育の充実に取り組む意欲を示し、小中学校の児童・生徒数の減少が続く中、複式学級の早期解消などを図るために小学校統合に取り組んでいくことも明かした。
このあと行われた一般質問には、村上薫(無所属)、林﨑幸正(同)、金野千津(同)の3議員が登壇した。
今定例会日程次の通り。
▽4日=本会議(一般質問)▽5日=休会▽6日=本会議(議案審議)、予算審査特別委▽7~8日=休会▽9~11日=予算審査特別委▽12日=休会▽13日=本会議(議案審議、予算審査特別委報告など)





