クマ対応、来年度も注力 町議会 一般質問で鳥獣被害巡り論戦
令和8年3月5日付 1面
住田町議会は4日、前日に引き続き通告に基づく一般質問が行われ、荻原勝、瀧本正德、阿部祐一、佐々木信一の4議員が登壇。この中で、昨年相次いだクマの出没について、町、町教委では、住田中学校の校庭への電気柵設置など8年度も継続して対策を講じていく考えを示した。(2面に一般質問の主なやりとり)
クマへの対応を取り上げたのは、荻原、瀧本両議員。昨年は中学校の敷地内でもクマなどの出没が頻発したことから、荻原議員は学校活動への影響や児童・生徒の安全確保対策について尋ねた。
同町では昨年5月19日、住田中学校校庭に成獣のクマ1頭と子グマ2頭が出没。町教委では中学校や林政課と連携を図り、警察、鳥獣被害対策実施隊の協力で周囲の見回りを実施。被害は確認されなかったが、同校運動会の会場を屋内施設に変更した。その後も校庭にはサルやイノシシ、シカ、アナグマの出没が相次ぎ、地面の掘り起こし、フンや足跡の痕跡が頻繁に確認された。
こうした被害に加え、フンに含まれる寄生虫や細菌による被害を懸念し、学校では体育の授業や部活動を体育館で行い、校庭への出入りを自粛するなどの対策を取った。学習、健康面への大きな影響はみられていないが、町教委では生徒の学習、健康面の調査、観察を引き続き行い、8年度には学校敷地を恒久電気柵で囲うなどして侵入防止を図ることとしている。
瀧本議員は、神田謙一町長が3日の施政方針演述で「被害防除と捕獲体制の両面から強化」「集落環境の整備や鳥獣被害対策実施隊などの体制強化を図る」と語ったことに触れ、これまでのクマ対策の評価と改善点、今後の施策展開を質問した。
昨年、町内でのクマの目撃・出没は70件で過去最多となり、上有住では人身被害が発生したほか、飼い犬が襲われる事案や畜産飼料の被害も確認された。
神田町長は、「クマ被害防止対策は個体数管理、侵入防止、生息環境管理の三つを総合的に推進することが効果的とされている。実施隊とも連携して捕獲活動を強化するとともに、人の日常生活圏への出没に備えた緊急銃猟の体制確保が必要」との認識を述べた。
町は今後、防災無線やホームページでの注意喚起を強化するほか、農地への電気柵設置、放任果樹調査、生活圏と接する山林や耕作放棄地、河川の刈り払い、学校や通学路などの安全確保に取り組んでいく考えだ。





