38年ぶりの新造船お披露目 ㈱佐賀組の起重機船 漁港工事等での活躍に期待(別写真あり)

▲ お披露目された佐賀組の300㌧吊起重機船「第77佐賀丸」

船内の一般公開も行われた

 大船渡市盛町の㈱佐賀組(髙橋賢代表取締役)の新造船・300㌧吊起重機船「第77佐賀丸」と押船「第78佐賀丸」の完成記念お披露目会は7日、大船渡町の大船渡港下船渡岸壁で開かれた。同社の起重機船としては38年ぶりの新造船。同日は、船内の一般公開や祝いの餅まき、記念祝賀会が行われ、関係者らが今後の漁港工事等での活躍に期待を込めた。
 建築、一般土木、船舶、漁港・港湾などの事業を手がける同社。東日本大震災後は、昭和58年に建造した300㌧吊起重機船を平成28年に保有し、「第177佐賀丸」として地域の復旧・復興事業に尽力してきた。地元や県内だけでなく、北海道や宮城県にも出向き、幅広い地域での事業推進を支えた。
 今回は、建造から40年以上が経過した第177佐賀丸の経年劣化が目立つようになってきたことから、新しい船の建造を決定。同社における起重機船の新造は、平成元年に200㌧吊起重機船を建造して以来、約38年ぶりとなった。
 令和6年に兵庫県で起工式、同7年に広島県で進水式を実施。宮城県石巻市にえい航したのち、第177佐賀丸のクレーンを新造船に載せ替える工事を行い、今年1月に大船渡に入港した。
 第77佐賀丸には、リアルタイムで施工状況を可視化でき、手戻り作業や過不足施工の削減、生産性を向上させるためのICT施工対応システムを搭載。蓄電システムや排ガス規制対応のエンジンを積んで環境にも配慮した。監視カメラや押船の連結・昇降装置で安全性も向上したほか、陸上との円滑な情報共有と緊急時の迅速な情報伝達を可能とするため、インターネット環境も完備する。
 同日は、朝から多くの住民や関係者らが岸壁に参集。第77、第78佐賀丸は、〝迎え船〟として地元・鎌田水産㈱の大型サンマ船とともに入港し、古くからのしきたりにのっとって船を3周させ、完成を報告した。
 第77佐賀丸の船内は、住民や社員家族、来賓らに公開され、家族連れなど多くの人が乗船。全長65㍍の船体や大型クレーン、長さ28㍍のスパッド(海底に下ろして船体を固定する柱状の脚)などは圧巻で、乗船した住民らは、普段立ち入ることのできない起重機船の細部まで関心深げに見学していた。
 近江佑斗さん(世田米小1年)は「船が大きくて、中の機械もかっこよかった」と目を輝かせた。
 その後の餅まきでは、髙橋代表取締役があいさつ。新造船に搭載した最新技術などを紹介しながら「日本全国の漁港工事に対応し、大船渡を安全で安心なまちにするために、プロの意識を持って仕事に臨みたい。会社をさらに成長させ、与えられた責務をしっかり果たすために頑張りたい」と決意を込めた。
 午後には、大船渡プラザホテルで完成記念祝賀会を開催。来賓や社員など約130人が出席し、新造船の船出を祝い合った。