世代超えてサミット参加 大船渡高・山下さん 母、祖父の〝椿愛〟受け継ぎ

▲ 大会前日のボランティア作業に参加した優奈さん

 14日に大船渡市内で開幕した全国椿サミット大船渡大会に、特別な思いを胸にかかわった高校生がいる。大船渡高校の山下優奈さん(1年)=日頃市町=は、母の円さん(43)が26年前の大船渡大会で、大船渡農業高校農芸科学科の一員としてステージに立ち、祖父の哲夫さん(79)=同=は当時同校PTA会長として携わったのを機に大船渡ツバキ協会の活動に参加した。優奈さんは「直接貢献できるのはうれしい」と話し、瞳を輝かせる。(佐藤 壮)

 

 最初の大船渡大会は、平成12年3月25、26日に、当時盛町にあったJAおおふなと会館を主会場に開かれた。東北では初開催で、北は青森から南は九州・沖縄まで全国30超の都府県から300人余りが参加した。
 初日の研究発表としてステージに立ったのが、大船渡農業高校農芸科学科の造園専門分会に所属する生徒代表6人。「ツバキに取り組んだ32年…」と題し、大船渡地域に自生するツバキの本数調査や外国産の鉢植え研究、さらには入学と同時にツバキを育て、卒業式で父母に贈る記念樹の伝統などを発表。壇上には美しく咲いたツバキの鉢植えを並べた。
 発表した円さんは「私たちはご縁があっての巡り合わせ。先輩たちが長年にわたって支えてきたものを私たちが発表した」と振り返る。
 当時の思い出を優奈さんにも話す機会があったという。その後、東日本大震災やコロナ禍を乗り越え、26年ぶりの大船渡大会に向けて準備が進み、さらに高校生ボランティアの募集告知が行われた。
 円さんが参加を勧め、優奈さんは「母やおじいちゃんからサミットのことは聞いていた。ツバキの花も好き。大船渡に貢献したい」と申し出た。大会前日の13日、リアスホールで行われた出席者向けの記念品を袋に詰める作業を担当した。
 活動にあたった優奈さんに、円さんは「私も何かかかわりたい思いがあったので、娘にその思いを託すことができて良かった」と話す。
 会場には、大船渡ツバキ協会員の哲夫さんも、展示準備で訪れていた。26年前はPTA会長としてサミットにかかわったほか、地元の長安寺太鼓保存会メンバーが、琴の音色に合わせ、笛や太鼓による演奏を披露。その後のツバキ関連の催しやチンドン寺町一座に携わるきっかけになった。
 哲夫さんも「ボランティアをやると話してくれて、うれしかった。今後も関心を持ってくれれば」と期待を寄せる。