震災15年、思い 音に乗せ 東北ライブハウス大作戦 フリークスで4バンドがライブ
令和8年3月19日付 6面
大船渡市大船渡町のキャッセン内にあるライブハウス「KESEN ROCK FREAKS」で14日夜、東日本大震災復興「東北ライブハウス大作戦 〝LIFE〟東北・金沢編」の一環でライブが開かれた。同市や沿岸被災地出身者らで構成するバンド、大船渡と深いつながりのあるバンドが出演し、震災から15年が経過したまちに思いを寄せながら、音楽を響かせた。(清水辰彦)
東北ライブハウス大作戦で誕生したFREAKS
東北ライブハウス大作戦は震災発生後、ライブPAチームが中心となって立ち上げた復興支援プロジェクト。これにより、大船渡市と宮古市、宮城県石巻市にライブハウスが誕生した。
「東北ライブハウス大作戦〝LIFE〟」は、震災から15年を迎えた今年、世代を超えて当時の記憶を未来へつなぐ伝承活動として、神奈川県横浜市の「ぴあアリーナMM」での開催に加え、「東北・金沢編」として今月13~17日にかけて岩手、宮城両県の三つのライブハウスと能登半島地震で被災した石川県金沢市の4カ所をツアーで回った。
今回、大船渡でライブ出演したのは、ケセンロックフェスティバルに毎回出演している「the band apart」と、大船渡市出身者らで構成する「FUNNY THINK」など4バンド。震災以降、被災地に思いを寄せ続けているバンドが復興への願いを込めて音楽を響かせ、各地から足を運んだファンたちも熱狂した。
「the band apart」ギター/ボーカルの荒井岳史さん(47)は「15年間、復興の手伝いをしてきたつもりだが、大船渡に来ることで生まれた人との関係性を培ってきた15年でもあった。この先も、ずっと来る場所」と話した。
かつてFREAKSで経験を積み、全国に羽ばたいているFUNNY THINK。ギター/ボーカルの金野一晟さん(27)=大船渡町出身=は「このまちに生まれたおかげで、ライブハウスができたおかげで、いまバンドができている。そういう意味では音楽とともに15年がたったという印象」と振り返り、「自分たちのライブは、高校生や大学生など震災を知らない、知ってはいるけどリアルタイムに感じられなかった世代のお客さんも多いと思う。命の大切さや自分たちの経験を伝えていくのも、音楽をやっている一つの意味。この先もブレずに続けたい」と、さらなる活躍をふるさとに誓う。
ドラムの森亨一さん(27)=同=は「中学3年生でバンドを結成して、長い年月がたったなと改めて実感する。復興はしているが、自分が当時住んでいた家の跡地は更地のままだったり、まだまだこれからという思いもある。自分にできることは音楽だけ。音楽という形で地元に還元していきたい」と力強く語った。





