海と向き合う覚悟示す 釜石でいわて水産アカデミー修了式 研修生9人が漁業の道へ(別写真あり)

▲ 修了生らの活躍を願ったいわて水産アカデミーの修了式

 県内漁業の人材育成を目的とした「いわて水産アカデミー」の第7期生修了式は27日、釜石市の県水産技術センターで開かれた。気仙両市を含む三陸沿岸で約1年間、漁業、養殖業に関する実践研修に取り組んできた10〜30代の研修生9人が修了証を受け取り、一人前の漁業者を目指して海と向き合っていく覚悟を示した。
 同アカデミーは、県内の漁業関係団体や沿岸市町村単位で設立された新規漁業就業者協議会、県で構成する「いわて水産アカデミー運営協議会」が運営。漁業の知識や技術を習得することで、本県漁業の中核を担う人材の育成を目的に、平成31年4月から毎年度行われている。
 第7期の研修生らは昨年4月に入講して以降、ロープワークをはじめとした水産業の基礎知識、技術を学ぶ研修や各漁場での実践活動などを通じ、浜仕事のスキル、自然相手の漁業をなりわいとしていくうえでの心構えを身につけた。
 修了式には、県の関係者や指導役となった漁業者らを含む約40人が出席。運営協議会長の佐藤法之県農林水産部長が一人一人に修了証を手渡し、「アカデミーで仲間と培ってきた力を漁業の現場で発揮し、切磋琢磨した仲間との友情や絆、地域の方々とのつながりを大切に、さらに研さんを積んで。地域漁業をリードする担い手として、本県漁業の未来を切り開いていくことを期待している」と、達増拓也知事の式辞を代読した。県議会の佐々木努副議長と県漁連の山崎義広会長も祝辞を述べた。
 修了生を代表し、釜石市で漁船漁業に携わる矢吹圭佑さん(27)=東京都出身=が、関係者への感謝を伝えながら「いわて水産アカデミーの修了生として、学んだことに自信と誇りを持ち、海の変化に柔軟に対応し、力強く漁業に取り組んでいく」と誓いを述べた。
 修了生のうち、気仙に就業するのは男女4人。いずれも主にカキ養殖に従事する。
 大船渡市大船渡町出身の船本直希さん(38)は、同町で家業のカキ養殖を継ぐ。「1年間の学びを仕事に生かし、大船渡産のカキのおいしさを全国に広めていきたい」と意気込んだ。
 佐藤啓太さん(26)は、出身地の末崎町でカキやワカメ養殖に従事。「養殖以外の知識や、近年の海の状況も知ることができた。岩手の水産業を盛り上げられるように頑張りたい」と力を込めた。
 奥州市出身の村上古都絵さん(33)は、陸前高田市小友町で女性漁業者としての一歩を踏み出す。「見るもの全てが新しいことばかりで、あっという間の1年だった。まだ数年は研修があるので、自分で考えて漁業に取り組んでいければ」と見据えた。
 修了生は次の通り(カッコ内は就業地)。
 佐々木優貴、久保翼、小川真央、芦埜悠也、矢吹圭佑(以上、釜石市)船本直希、佐藤啓太(以上、大船渡市)村上古都絵、鳥畑瑠維(以上、陸前高田市)