持続可能な運営探る 自治公民館活性化モデル事業 補助金の拡充も展開

▲ モデルとなる自治公民館を選定し、持続可能な運営体制を探る(資料)

 住田町は本年度、自治公民館活性化モデル事業に取り組む。町内22の自治公民館の中から3館を選定し、その活動を集中的に支援する。人口減少や少子高齢化によって公民館活動が厳しさを増す中、行政や民間企業・団体とも連携しながら、地域の基盤組織である自治公民館の持続可能なあり方を探り、ノウハウや知見を波及させていく。加えて、自治公民館運営の補助も拡充している。(清水辰彦)

 

 全国的に人口減少と少子高齢化が進行する中、同町内でも毎年100人以上のペースで人口が減り続け、高齢化率は50%近くになっている。これにより、自治公民館では役員のなり手不足や行事運営などが課題として顕在化している。
 町は令和7~11年度を期間とする総合計画において、▽子育て・福祉・介護などの「医」▽農林業・商工業・観光業など町内の産業に関する「食」▽社会基盤やコミュニティーなどの「住」▽地域づくりや行政運営などの「地域経営」──の四つを政策軸とする基本計画を掲げている。この基本計画の中から特に重点的・分野横断的に取り組むべき施策群として▽新たな公共交通▽人づくり▽在宅医療介護▽移住促進▽産業づくり(地域内付加価値創造)▽コミュニティー活性化──の六つのプロジェクトを定め、重点的・分野横断的に進めている。
 このうち、コミュニティー活性化プロジェクトの中では、「小規模コミュニティの維持と継続」を掲げ、「基礎的な地域づくり組織である自治公民館の活動を支援し、互いに『助けたり、助けられたり』する共生社会の維持と継続を図る」と示している。
 同プロジェクトに基づき本年度、町教委は自治公民館活性化のモデル構築に取り組む。モデル公民館3カ所を公募によって選定し、町教委では公民館活動の発展や従来の活動にこだわらない〝自由な発想〟での活動検討など、集中的な支援を展開。民間団体に行政と公民館をつなぐコーディネート業務を委託し、企業・団体、行政、自治公民館などが連携しながら、将来的な公民館運営のあり方を模索していく。
 このほか、本年度から自治公民館への補助も拡充している。昨年度までは、定額で各自治公民館に年間5万円と世帯数に応じた加算金を交付してきたが、本年度から「事業枠」と「自主枠」の活動費補助金を設けた。事業枠では、盆踊りや郷土芸能、環境整備活動を実施している団体に対して経費の2分の1を補助。1団体当たりの年間上限は盆踊りが5万円、郷土芸能が4万円、環境整備が2万円。自主枠では新規事業を行う団体に経費(上限30万円)を交付する。
 公民館へのエアコン設置や補修への補助も行うほか、敬老会を行う際は翌年4月1日時点の満70歳以上者を対象に、記念物品配布のみの場合は1人当たり700円、敬老会開催時には同1500円を補助する。
 町教委では、「自治公民館は地域に根ざした組織。地域を支え、地域の基盤として維持・継続していくために、町も一緒に取り組んでいきたい」と話している。