地域と関わりながら成長を 住田高校で入学式 「いわて留学」含め13人迎える(別写真あり)

▲ 新入生を代表して誓いの言葉を述べる北海道出身の鈴木さん

 住田町世田米の県立住田高校(水上弓枝校長)で9日、入学式が行われた。本年度は、県外向け募集枠「いわて留学」による2人を含め13人が入学。生徒たちは、小規模校ならではの環境の中、一人一人が個性を磨き、自然豊かな地で地域と関わり合いながら学びを深めていくことを誓って高校生活のスタートを切った。(清水辰彦)

 

 式では、保護者や在校生、来賓、教職員らが見守る中、新入生がりりしい表情で入場。水上校長は式辞で、「私はこの4月に住田高校に着任した。他地域から見ていた住田高校の印象は、『山あいで光を放つ学校』」と語った。
 その理由として学校活動に積極的に取り組む生徒の姿と表情、豊かな自然や町民の住田高校への思いを挙げ、「地域の人々によって育まれてきたことに感銘を受けた。小規模の学校だが、その分、一人一人と深く関わり、地域とともに学ぶ環境がある。住田高校というステージで3年間思う存分挑戦し、それぞれの可能性を伸ばしてほしい」と生徒たちの成長に期待を込めた。
 新入生を代表して誓いの言葉を述べた鈴木音緒さんは、北海道札幌市の出身。親元を離れて新たな地で暮らす不安を口にしながらも、「この場所で得られる出会いや学びが、きっと私たちを大きく成長させてくれると信じている。それぞれの目標に向かって自主的に努力するとともに、新たな住田高校を創造していく。地域行事やボランティア活動にも取り組み、仲間や地域の皆さまとの共生も目指す」と力強い言葉を響かせた。
 このあと、来賓祝辞、祝電披露に続き、在校生の合唱で校歌が紹介された。
 新入生のうち、「いわて留学」で入学したのは、鈴木さんと直島和奏さん=神奈川県出身=の2人。
 直島さんは祖父母が住田町上有住在住で、幼少時から同町を訪れ、地域の祭りなどにも参加しており、「地域の人たちが温かかった」と振り返る。「小学校、中学校が大人数だったけど、自分には少人数の方が合っていると思った」と、住田高校への入学を決めた。高校生活では「ボランティア活動を頑張りたい」と意気込む。
 鈴木さんは、両親の考えもあって中学校1年生の頃から全国各地の高校を探す中、「ボランティア活動も多く、地域や大人との交流機会がある」と同校を選んだ。「まだ将来の夢を持っていないので、高校3年間で夢を見つけていきたい。積極的にいろんな活動に参加して地域に溶け込み、学校でも人数が少ないからこその役割を果たしていきたい」と見据える。
 同校では昨年度、一昨年度も県外からの入学者があり、〝留学生〟は計5人となった。
 「いわて留学」は、県外からの志願者を受け入れるための入学者選抜制度。地域による生活環境の支援や学校独自の教育プログラムを生かしながら、県外から入学した生徒に岩手で学ぶ機会を提供する。近年、存在感を増しており、県教委によると直近5年間の「いわて留学」での入学者は令和4年度が31人、5年度が25人、6年度が32人、7年度が43人、本年度が過去最多の54人となった。