気仙など沿岸に津波警報 三陸沖でM7・7の地震 20日夕、 最大震度5強 後発地震注意報も発表

▲ 本丸公園に向かって、避難するアバッセたかた従業員ら=陸前高田市高田町(20日午後5時5分)

 20日午後4時52分ごろ、三陸沖を震源とする最大震度5強の地震が発生した。震源の深さは約19㌔、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・7で、青森県階上町で最大震度5強、大船渡市と住田町で震度4、陸前高田市で震度3をそれぞれ観測した。気象庁は同4時56分、岩手県の太平洋沿岸と北海道太平洋沿岸中部に津波警報を発表。同5時21分には、大船渡港で津波の到達を確認した。大船渡、陸前高田両市では、合わせて3902世帯8662人に避難指示が出された。同7時現在、警報は解除されていない。気仙両市で大きな被害の報告はない。気象庁は北海道・三陸沖後発地震注意情報を発表。大規模地震発生の可能性が平時より相対的に高まっているとして、防災や避難対応の強化を呼びかけている。

 

警察が交通規制を敷いた国道45号=大船渡市大船渡町(20日午後5時15分)

 津波警報は午後4時56分に岩手県太平洋沿岸と北海道太平洋沿岸中部に、同5時8分には青森県太平洋沿岸部に発表した。
 気仙では、津波警報の発表に合わせて沿岸地域に避難指示を発表。大船渡市は猪川、立根、日頃市各町を除く2835世帯6138人、陸前高田市は高田、今泉地区のかさ上げされたエリアを除く津波浸水想定区域1067世帯2524人に避難指示を出した。
 大船渡市大船渡町の下平公園には、大船渡港付近の水産加工工場の従業員や住民約30人が避難。海外からの技能実習生もおり、関係者らの指示を受けながらより安全な場所を目指し2次避難した。周囲では地元消防団員が避難誘導に当たったほか、地元住民も飲料類を運び込むなどして避難の長時間化に備えた。
 同町の国道45号では午後5時15分ごろから、警察が県交通国道下平バス停付近で交通規制を行い、浸水のおそれがある盛町方面へ向かう車両に対してUターンするよう指示。帰宅時間帯とも重なって同町方面からの車両も多く、長い列ができた。
 同町の大船渡中学校には避難者が詰めかけ、同校の教職員を中心に車両誘導などにあたった。避難者は体育館で待機。情報収集や家族らの安否確認をしたほか、屋外に出て海を不安げに見つめる姿もあった。
 同校には、大船渡小学校敷地内にある放課後児童クラブ「うみねこキッズ」の職員3人、児童5人も避難。同クラブの女性職員(65)は「日頃から訓練していたのでスムーズに避難できた。児童たちの不安をあおらないよう落ち着いて、事態が収まるのを待ちたい」と話した。
 陸前高田市高田町の高台にある本丸公園には午後5時10分現在、近くの商業施設「アバッセたかた」の従業員ら約30人が徒歩で避難。同施設の清掃に当たっていた小友町の60代男性は「自宅の家族とも連絡が取れた。落ち着くまではじっとしているしかない」と話した。
 高田町の介護職員の女性(19)は、妹と2人で同町の市コミュニティホールに避難。「あしたは仕事なので早く平常に戻ってほしいが、仕方がないと開き直るしかない。何事もなければいいが」と津波の情報などが流れるテレビを見つめていた。
 同日午後6時現在、大船渡市では13避難所に368人・車両515台が避難した。
 陸前高田市では同5時30分現在、米崎町の自主避難所1カ所を含む21カ所に359人が身を寄せた。
 両市の学校では、在校の生徒を待機させて安全確保を図った。
 津波警報と後発地震注意情報の発表は、昨年12月の青森県東方沖地震以来となった。