気仙の消防職員も現地に 大槌町の林野火災 2日間で延べ30人出動

▲ 大槌町の林野火災には気仙からも消防隊員が出動(大船渡地区消防組合)

 大槌町で22日に発生した林野火災で、大船渡地区、陸前高田市両消防本部は県内12消防本部が結ぶ協定に基づき、現地に応援の職員を派遣した。22、23の両日で、両本部合わせて延べ30人が出動し、地上からの消火活動にあたっている。
 林野火災は22日午後1時53分ごろ、三陸沿岸道路大槌インターチェンジ(IC)から北西約7㌔の小鎚地区で発生。同4時28分ごろには、同ICから南東約3㌔の吉里吉里地区でも出火し、県は同4時に自衛隊へ災害派遣を要請した。県によると、2件の火災による焼失面積は23日午後3時現在で約201㌶に及び、建物7棟が被害を受けている。
 大船渡地区消防組合消防本部(鈴木将消防長)では22日午後5時ごろ、県内消防応援隊として隊員10人が3隊を編成して出動。23日も、同数の隊員が現地入りした。
 このうち、22日は吉里吉里地区で夜通しの消火活動を展開。また、大船渡市大規模林野火災での経験を生かし、陸上と空中からの消火活動で使用できる統一の図面を隊員らが作成し、焼損箇所などの把握にあたった。
 荻野渉総務課長は「大規模林野火災では、大槌町の隊員と車両にも初期の段階から消火を助けてもらった。こちらの隊員らが作成した図面は現場で重宝していると聞いており、経験と知識を生かして活動にあたりたい」と話す。
 陸前高田市消防本部(及川貴美人消防長)では、23日午前3時30分、5人編成の1隊が応援のため現地に向かった。24時間にわたる応援要請を受けた際に応じられるよう体制を整え、同日午後に第2次隊を送った。
 岡田雅彦消防次長は「後発地震注意情報が発表されており、市内の防災対応にも配慮しながらの応援となる。火災現場では被害を最小限に抑えるための懸命な消火活動が展開されている。市消防本部としても可能な限りの応援に徹する」と話した。
 一方、大船渡市大規模林野火災時に災害対策本部を設けて避難所対応や情報管理にあたった同市では、大槌町と連絡をとるとともに、情報収集をしながら提供できる物資の確認などを進める。被災者支援のノウハウや経験、教訓なども必要に応じて伝えることにしている。
 渕上清市長は「速やかに必要な支援ができるよう準備を進めている。一日も早く、安全確保や平穏な日常が戻ることを願っている」と話す。
 また、同市の社会福祉法人成仁会(山崎和彦理事長)は23日、市内の施設で炊き出し活動を行い、おにぎり1000食分・2000個を用意。大槌町内の福祉施設利用者が身を寄せる町内の宿泊施設や、町に届けた。
 県では5月31日まで「山火事防止運動期間」を展開しており、林野火災警報・注意報の発令時は野焼きをしないなどの対策を呼びかけている。