指定管理者制度を導入 イコウェルすみた 宮古市の一社・浄土日和が受託
令和8年4月25日付 2面
住田町が令和5年に世田米に整備した仕事と学び複合施設「イコウェルすみた」に、5月1日(金)から指定管理者制度が導入される。指定管理者を受託したのは、国立公園や三陸ジオパークのガイド業などを展開している宮古市の一般社団法人・浄土日和(佐々木洋介代表理事)。現地スタッフは同法人理事で、これまでも町地域プロジェクトマネージャーとしてイコウェルを管理してきた関博充さん(52)が引き続き務め、施設のさらなる利活用を図っていく。
イコウェルすみたは、東日本大震災を受けて町が整備した応急仮設住宅本町団地の跡地に5年5月末にオープン。ワーキングスペースとして誰でも利用可能な「共用棟」、住田での暮らしを体験したり、長期ワーケーションで利用できる「滞在体験棟」、震災時の住田の後方支援活動を紹介する「展示棟」、会議、研修、勉強、仕事をする個室スペースやサテライトオフィスとしての用途がある「オフィス棟」が設けられている。
滞在体験棟はワーケーションとしての利用に加え、〝おためし移住〟で県外在住者が宿泊するケースも増加。オフィス棟は新規開業者の事務所としての使用のほか、大船渡市の事業所がサテライトオフィスを開設するなど、活用の幅が広がっている。
展示棟では、同町の一般社団法人・邑サポート(奈良朋彦代表理事)のガイドによる見学も受け付け、震災の記録や町の後方支援の取り組みを伝えている。共用棟は中学生、高校生の自学自習、一般のリモートワークなどの利用が中心で、各種講座も開催されている。
施設の供用開始以降、町が採用した地域プロジェクトマネージャーとして施設活用への〝営業〟活動やイベント企画、まちのPRを務めてきた関さん。三陸ジオパーク推進協議会の推進員や、青森県八戸市から福島県相馬市までを結ぶみちのく潮風トレイル(延長1025㌔)全線の維持・管理を担うNPO法人みちのくトレイルクラブの事務局長、統括本部長を務めたこともあり、さまざまな経験を生かして施設の利活用を図ってきた。
これまでは町が施設を管理してきたが、利用者を中心に関係人口が増えてきている中、民間のノウハウを生かしてさらにつながりを拡大させていこうと指定管理者制度を導入する。
浄土日和は令和元年に設立。本県沿岸全域におよぶ陸中海岸国立公園の中核施設「浄土ヶ浜ビジターセンター」の管理運営や三陸ジオパーク、みちのく潮風トレイルのガイドを行っている。5月からは理事に就いている関さんら計2人のスタッフで管理していく。
民間団体としてのフットワークを生かして活動の幅を広げ、地元の団体・企業と連携しながら人を呼び込む考えで、関さんは「これまで行政がやってきた中で、いろんなつながりが生まれた。民間に替わって動きやすくなる部分も出てくるので、さらにつながりを広げることができる。仕事と学びというコンセプトを、もっと多くの人に楽しんでもらえたら」と意気込む。
今月23日夜には、30日(木)で地域プロジェクトマネージャーとしての任期を終える関さんが、町役場町民ホールで活動報告会を開催し、町内外から10人余りが参加。関さんは、仮設住宅跡地に整備された施設の目的や活用策、これまでに実施してきた事業と新たに生まれた県内外の企業、団体、個人とのつながりを示し、さらなる活用を見据えた。






