数量、金額とも前年下回る 市魚市場へのイサダ水揚げ しけなど影響し操業日数伸びず
令和8年4月28日付 1面
大船渡市魚市場を水揚げ拠点とするイサダ漁の今季実績がまとまった。水揚げ数量は前年比37%減の1433㌧、金額(税込み)は同51%減の1億3282万円となり、数量、金額とも前年を下回った。海況やしけによって操業日数、数量ともに伸びなかったが、1㌔単価は漁期終盤にかけて100円を超えるなど、比較的高値で推移した。
イサダはツノナシオキアミの別称で、主に養殖や遊漁の餌として流通。例年2月下旬から3月上旬に漁解禁となり、漁況次第では4月末ごろまで水揚げが続く。県内では食用やサプリメント商品としての利活用も進んでいる。
市魚市場の今季初水揚げは2月24日。17隻が接岸し、30㌔入りカゴ計1168個で、約35㌧の実績だった。入札では、1㌔当たり125円で取引された。
3月は100㌧を超える漁が数日あったものの、悪天候のため休漁となる日も多く、思うように数量を積み重ねることができなかった。平均単価も80~70円台とやや値下がりした状況で推移した。
今月は5回の出漁にとどまった。最終日の17日は数量135㌧と盛り返し、単価も118~99円と上昇したが、大船渡以北の海域での漁模様なども踏まえて早めの終漁となった。出漁回数は期間を通じて16回と例年よりも少なく、最終的な平均単価は昨季を30円ほど下回る92円となった。
県水産技術センターの水産情報配信システムによると、県全体の実績は数量が前年比49%減の2231㌧、金額は同62%減の1億8625万円。いずれも大船渡が県の6割以上を占めた。
操業した第二十一志和丸の船頭で、県沿岸漁船漁業組合の志田惠洋組合長理事=大船渡市赤崎町=は「今季の初漁の時、30年以上イサダ漁をやってきた中で、かつてない群れの薄さを感じていた」と振り返った。「栄養分が少なく、塩分濃度が薄くて比重の軽い〝沿岸親潮〟が県沿岸に接岸した影響を強く受けた結果なのではないか。暖水塊の右回りの渦に親潮の本流の一部が巻き込まれ、イサダも北からでなく東から来ていたように感じる」と見解を示し、「天候や海上模様も悪かったうえ、漁をもたらさない北風も多く、マイナス条件が重なった。黒潮大蛇行が終わったとはいえ、良い親潮が入ってくるとは限らない。こうした状況は1年で終息するものではなく、そのことを頭に入れて仕事をしていかなくてはならない」と話した。






