高田松原花火 10月11日開催決まる 三陸花火未返金者対象に観覧チケットの割り引きも 実行委が公式発表 被害実態の調査始動
令和8年4月29日付 7面
陸前高田市民有志らが、10月11日(日)に同市で「高田松原花火」(同実行委員会主催)を開催することを発表した。主催者の資金不足を理由に中止となった昨年5月の三陸花火大会の代替イベントを手がけた地元中心の有志が企画。高田松原運動公園内に設ける有料観覧席のチケットを、今月29日に発売する。三陸花火大会のチケット代金未返金者を対象に有料席の割り引きを行うこととし、市協力のもと被害実態を確かめるための調査を始めた。(高橋 信)

高田松原花火の実行委(大坂智央委員長)は、三陸花火大会の実行委メンバーとは異なる市民有志らで構成。市などが協力する。高田松原運動公園を正午に開場し、午後7時から約1時間、花火を打ち上げる計画。公園内にはフードブース、スポンサーブースも開設する。
チケットは29日正午から、高田松原花火の公式ウェブサイト(別掲QRコード)で販売する予定。三陸花火大会のチケット代金が返金されていない人向けに、今回のイベントから複数回にわたって割引サービスを実施する。
未返金被害の実態調査は、同サイト上に設けるフォームに入力してもらう形で行う。該当者には順次、割り引きしたチケットの購入方法などを案内する。返金自体の対応は、三陸花火大会の実行委に連絡するよう呼びかけていく。
三陸花火大会の実行委は、市外出身者が呼びかけ人となり発足。令和2年秋のプレ大会を皮切りに、春に三陸花火大会、秋に三陸花火競技大会を開催してきた。6年秋の9回目は1万5000発超を打ち上げ、来場者数は過去最多の約1万5000人(三陸花火大会実行委調べ)に上った。
昨年5月の第10回大会を巡っては、実行委が本番約2週間前に中止を発表。市内外の宿泊施設の予約キャンセルが相次ぎ、大
会に合わせて企画した市内での飲食イベントも中止を余儀なくされるなど影響が広がった。
チケット購入者のうち約1700組、総額約2500万円の未返金(同)が発生し、実行委は全額返金する方針を示していた。
しかし、返金が滞り、実行委は昨年8月、「返金に回す資金が手元に残っていない」として、購入者に返還期限の猶予を求めるメールを送っていた。進ちょく状況は同年9月末までに報告するとしていたが、少なくとも一部購入者に連絡していないことも分かった。
一方で、大会中止を受け、当日出店・出演する予定だった事業者や、郷土芸能団体の事業機会、成果披露の場を設けようと、市民有志が昨年5月、「陸前高田 名前のないまつり」と銘打った代替イベントを実施。高田松原花火の実行委は、同イベントの企画メンバーを母体とし、市と体制強化に向けた協議を続けてきた。
実行委の発表に先立ち、市は今月21日、市議会全員協議会で高田松原花火の開催概要や市による協力事項などについて説明した。
実行委は「三陸花火大会は外部の運営会社に任せっきりになり、実を結ばなかった部分がある。花火大会でマイナスイメージを持った人たちにも再び陸前高田へ戻ってきてもらうために、もう一度最初から歩み出していく」としている。





