安全・無事故の思い強く ゴールデンウイークスタート 気仙両市で山開き行事(別写真あり)

▲ 山火事防止のリーフレットを受け取り五葉山の山頂を目指す登山者

火災防止に向け注意喚起活動も/五葉山

 

 大船渡、住田、釜石の3市町にまたがる県立自然公園・五葉山(1351㍍)で29日、五葉山自然保護協議会(会長・小野共釜石市長)による安全祈願祭が行われた。昨年は大船渡市、今月は大槌町と三陸沿岸で大規模林野火災が相次ぐ中、地元消防団による注意喚起の活動も行われた。参列者らは登山者の無事故とともに、火災をはじめとした無災害を願った。
 本県沿岸南部の最高峰である同山では例年、大型連休に入る『昭和の日』に合わせて山開き行事を実施。今年も両市境の赤坂峠登山口(721㍍)で行われ、協議会関係者や登山者ら約50人が参加した。
 神事では無事故・無災害に加え、大槌町での林野火災の早期鎮圧・鎮火を祈った。同協議会副会長の渕上清大船渡市長は「安全管理を充実させるとともに、自然環境の保全に取り組み、魅力を発信する」と述べた。
 引き続き、同市消防団第9分団(日頃市町)の佐藤雄分団長が「山林火災が多発している。登山される皆さんにも、注意をお願いしたい」と呼びかけた。祈願祭後には、登山者に山火事への注意を促すリーフレットを配った。
 この日は朝方から降雨が続き、赤坂峠は霧に覆われた。それでも、毎年山開きを心待ちにしている愛好者らが集まった。
 山田町から訪れた湊ミヨ子さん(77)は「五葉山は地元の山。ツツジやシャクナゲを楽しむだけでなく、よその山を登る前の訓練代わりに来ることもある。今年も3、4回は登りたい」と語り、笑顔を見せた。
 五葉山は、山頂まで比較的緩やかな道が続き、家族連れや高齢者の人気も高い。連休期間中のほか、ツツジやシャクナゲが咲く5~7月にかけても、にぎわいが予想される。
 同山自然保護管理員の松田陽一さん(62)=釜石市=は「今は山頂付近で水が出るし、トイレも利用できる。登山道沿いは見晴らしが良くなるように整備されているが、クマ鈴やラジオを携行してもらいたい」と話す。

 

観光関係者がにぎわい祈願/氷上山

 

氷上神社での神事に臨む市の観光関係者ら

 陸前高田市の氷上山(標高874㍍)の山開きも、同日行われた。高田町の氷上神社で神事が行われ、参列した市や観光関係者らがシーズン中の無事故、無火災を祈願した。
 氷上山には、山頂付近に衣太手神社(東御殿)、登奈孝志神社(中御殿)、理訓許段神社(西御殿)の氷上三社が鎮座。市史には、「気仙郡総鎮守としての信仰の山であった」との記述があり、郡内外から広く信仰を集めた霊峰であったことが伝えられている。
 歴史ある氷上三社をまつる同神社では、毎年山開きの日に神事を実施。この日は、主催者の市観光物産協会の熊谷正文会長、佐々木拓市長ら関係者5人が参列し、登山者のシーズン中の安全を願った。
 あいにくの雨となったが、熊谷会長は「本日の雨ほど多くの方が待ち望んだものはないのではないか」と話し、大槌町で発生した山林火災の早期鎮圧を願った。そのうえで「今後は、山頂を目指す多くの人でにぎやかになると思う。火の始末、クマに関する注意喚起をしていき、陸前高田の魅力を広めたい」と思いを語った。
 佐々木市長は「氷上山は、山頂から眺める景色など、全国的に見ても優れたすばらしい山だと感じている。トイレも新しくなり、訪れる方々には、安心で安全な登山をしていただきたい」と話していた。
 同日は、9合目の祈祷ヶ原で同協会職員が地場産品を振る舞う予定だったが、雨天により中止した。老朽化により改修工事が進められていた祈祷ヶ原付近のトイレは、同日までに工事が終わり、使用可能な状態となっている。
 同協会では、水分補給やクマ対策など山登りの基本的な備えに加え、火の取り扱いへ十分気をつけるよう呼びかける。
 問い合わせは同協会(℡54・5011)へ。