天候影響も各地で活気 気仙のGW 定番・待望の催事に沸く

▲ 8年ぶりに行列や余興の繰り出しで活気をもたらした盛町の天照御祖神社式年大祭(2日)

 今年も各種イベントや式年大祭が相次いだ気仙のゴールデンウイーク(GW)。不安定な天候が続き、屋外での催事を中心に影響が出たものの、各地の催事会場はGWならではの活気に包まれた。気仙の各施設では、先月下旬に出された「北海道・三陸沖後発地震注意情報」で客足が落ち込んでいたが、GW中の回復に手応えを得た商業施設もあり、関係者は活気継続に期待を寄せる。


碁石は苦戦、前年超えの施設も/大船渡

 

 大船渡市では5月3、4の両日、毎年恒例の碁石海岸観光まつりが開かれた。実行委の集計によると、3日は6000人、4日は4000人の計1万人が来場。昨年を約7000人下回った。今年は特に、4日が強風の影響で午後のステージや販売を中止したほか、両日とも朝方の天候が思わしくなく、出足が鈍かった。
 碁石海岸キャンプ場の4月28日~5月6日の利用数は60件、延べ210人と前年同時期の6割程度。天候不良が予想されたため予約は伸びず、例年ピークとなる3日も当日キャンセルがあったという。
 2、3の両日には、盛町で天照御祖神社(長谷川瑞彦宮司)の式年大祭「盛町五年祭」をほぼ予定通り挙行。前回の令和4年はコロナ禍で神事のみに終わり、8年ぶりに商店街通りで行列や余興奉納が繰り広げられ、伝統の祭り絵巻を楽しみにしていた地域住民や帰省客らが詰めかけた。
 3日には、リアスホールで13年ぶりとなる「NHKのど自慢」の生放送も。前日の予選会には約200組が挑み、当日は20組がステージに立ち、約900人の観覧者が拍手や声援で盛り上げた。
 GW中は、各商業施設でもイベント企画を織り交ぜ、活気を呼び込んだ。鮮魚卸売業の㈱大力水産(及川剛社長)が直営する大船渡町の魚の駅大船渡では3~6日に「食べて、見て、楽しむ4日間」として、カツオ料理の実演やマグロの解体ショーなどを行った。
 及川社長は「4月後半は北海道・三陸沖後発地震注意情報や大槌町の大規模林野火災があって来店客が減り、最初は心配していた。開設2年目となるGW中は、おかげさまで地元内外から来店があって前年よりも良く、安心している」と振り返る。そのうえで「お客さんに飽きられないようにしなければ。視点を変えながら積極的に仕掛けたい」と今後を見据える。

 

 

アバッセ専門店街は客数増/陸前高田

 

餅まきを行うなどして、にぎわいを呼び込んだアバッセたかた(2日)

 陸前高田市高田町の商業施設「アバッセたかた」は4月25~29日に誕生祭、5月2~6日にGWセールを実施。餅まきや謎解き、買い物券が当たる抽選会、立体シール作りのワークショップなど多彩なイベントを日替わりで行った。
 施設を運営する高田松原商業開発協同組合(伊東孝理事長)によると、スーパーマーケットやドラッグストア、衣料品チェーン店を除いた専門店街における両イベント期間中の来店客数(速報値)は、前年比5・3%増の約1万342人。売り上げベースでは前年よりも4・0%伸びた。
 事務局は「例年は連休の終盤2日間は通常の客数に戻る傾向にあるが、今年は最終日までほぼペースが落ちずににぎわいがあった」と振り返る。
 気仙町の道の駅高田松原(及川哲兵駅長)は、4月29日~5月6日のレジ通過者が合計1万3101人で、前年同期比691人(5・6%)増。日別の最多は4日の2635人だった。
 高田町のまちなか広場周辺では3~5日、「こどもまつり」(高田まちなか会にぎわい委員会主催)が開かれ、子どもたちが路面にチョークで絵を描いたり、シャボン玉をしたりして楽しんだ。同委によると、来場者数は3日間合わせて約2540人だった。
 5日には小友町の気仙大工左官伝承館を主会場に「箱根こどもまつり」(箱根振興会主催)が開かれ、多くの親子連れが『こどもの日』に合わせた恒例行事を満喫した。市内ではGW期間中、悪天候の影響でイベントを中止する動きもみられた。

 

式年大祭などにぎやかに/住田

 

地域住民らが一体となって盛り上げた世田米の天照御祖神社式年大祭(3日)

 住田町内では5月3日、世田米に鎮座する天照御祖神社(瀧本正德宮司)の式年大祭が同神社や世田米商店街で行われた。天気にも恵まれ、多くの地元住民や帰省者らが見守る中、各祭組は郷土芸能や手踊り、山車運行を披露。幅広い世代が参加し、地域が一体となって祭り絵巻を繰り広げた。
 上有住の滝観洞観光センターでは4、5の両日、大型連休恒例のイベント「滝に鯉(恋)まつり」が開かれ、県内外からの多くの来場者でにぎわった。
 同センターを指定管理する住田観光開発㈱によると、イベント期間中の来場者は2日間合わせて884人。4月29日~5月6日の累計は1659人で前年同期を51人下回ったものの、センターがリニューアルオープンした6年4月末以降、好調な入り込みは続いている。
 また、同社が運営する世田米の道の駅・種山ヶ原ぽらんでは、3~5日に屋台広場を開設して旬の山菜、野菜に加えて軽食も販売した。4月29日~5月6日の8日間で前年同期より147人少ない4233人が来訪。連休前半は悪天候だったが、天気が回復した後半は内陸部と沿岸部を行き交う多くのドライバーが立ち寄った。
 世田米では4月29日、まち家世田米駅でオープン10周年を記念した「まちや10周年祭」が開かれた。好天の下、杉屋台が並ぶ会場に町内外から多くの人が足を運び、食べ比べやライブなどを楽しんだ。


大雨、強風、暑さ極端な天気続く/気象

 

 盛岡地方気象台の観測によると、1日は大船渡で降水量113㍉を記録する大雨に見舞われた。翌日は晴れ間がのぞいたものの風が強く、最大瞬間風速は5月としては最大となる29・7㍍に達した。
 4日と5日も青空が広がったが、最大瞬間風速はいずれも20㍍を超えた。最終日の6日は気温が上昇し、住田の最高気温は26・4度を記録し、7月中旬並みの暑さとなった。