10月末まで休館に 上有住の民俗資料館 大規模改修工事に伴い

▲ 改修工事に伴って休館している民俗資料館

 住田町上有住の町民俗資料館は、大規模改修工事に伴って10月末まで休館する。昭和60年に現在地に移転して以来40年、風雨で外壁が傷んでいるほか、基礎部分にもゆがみが生じているため基礎の修繕や外壁再塗装などを行う。工事完了後は、建築当時のような美しいたたずまいがよみがえる。
 同館は木造2階建てで、気仙大工の技術によって昭和3年に旧上有住小学校として、現在の有住小学校のある場所に建設された。明治末期の建築様式を残す左右対称のモダンさが特徴で、60年に150㍍ほど離れた現在地に移築・修復し、資料館として再利用されている。
 懐かしい雰囲気と木のぬくもりあふれる洋風建築の館内には、「産金資料」「佐藤霊峰」「考古・信仰」「郷土芸能」「養蚕・農耕」「産業」の展示コーナーが設置されている。産金、産鉄、気仙大工、農耕などまちを支えてきた産業や歴史、かつての暮らしぶりを紹介。遺跡の展示も多く、町の歴史をさまざまな視点から学ぶことができる。
 令和3年には隣接地に上有住地区公民館が新築整備され、民俗資料館と同公民館が調和し、景観に一体感を生み出している。
 一方で、民俗資料館は建築から100年近く、移転から約40年が経過しており、基礎に近い部分の外壁に傷みが生じている。加えて、昨年行ったシロアリ被害調査の過程で基礎が傾いている状態も判明したことから、大規模改修工事を行うことになった。工費は3520万円。
 町教委の佐々木喜之教育次長補佐は「長期間の休館でご不便をおかけするが、施設を長く大事に使っていくための工事なのでご理解いただきたい。工事完了後は、また利用していただけたら」と話している。