業務効率化の可能性探る 町内外の関係者 デジタルインボイス研修

▲ デジタルインボイスについて解説する菅原さん

 住田町は15日、世田米の農林会館でデジタルインボイス研修を開いた。同町、大船渡市、遠野市からの参加者が、国が進めるデジタルインボイスについて学び、その活用による業務効率化、産業発展の可能性を探った。
 デジタル庁が進めるデジタルインボイスについて学ぼうと開催した研修には、町、町商工会、大船渡商工会議所、町内や遠野市の企業から合わせて10人余が参加。冒頭、神田謙一町長が「行政も民間も国から言われたことをただやるだけでは発展性がない。デジタルインボイスは、われわれが主体とする1次産業を強く発展的に進めていく部分で、いろいろな活用の仕方があると思う。分からない部分は遠慮なく質問してもらい、次のステップに進めていきたい」とあいさつした。
 講師は、バイオやIT分野のコンサル、ツール提供を手がけ、同庁と連携してデジタルインボイスの推進に取り組んでいるTriplo M’S S.A.(スイス)マネージングディレクターの菅原淳矢さんが務めた。
 インボイス(適格請求書)は、事業者間でやり取りされる消費税額などが記載された請求書や領収書で、事業者が消費税の納税額を計算する際に必要となる。
 国内では現在、紙への出力やPDF形式でのやりとりが主流だが、同庁では、請求に係る情報を売り手のシステムから買い手のシステムに対し、人を介することなく、直接データ連携して自動処理するデジタルインボイスを推進している。
 菅原さんははじめに、デジタル化について「コンピューターやスマホ、タブレットを導入することだけではない」とし、デジタル社会においては「作業の目的を理解する必要がある」「標準化、共通化されたデータを使うのがこつ」などとした。
 そのうえで、デジタルインボイスについて「請求は経済活動における大事な要素の一つ。請求をデジタルにすることで、売り手と買い手双方の作業を効率化できる」と説明。加えて「産業を支える中小企業、国を支える地方こそ、できるところからのデジタル化が大事」と語った。
 デジタルインボイスによって▽記載ミスやエラーが減る▽請求処理そのもののコストや人手を減らすことが可能──とも紹介。実際の国内の取り組み事例に触れながら、デジタルインボイス活用による可能性を示し、「まずはやってみることが大事」と呼びかけた。参加者らは実際の事例を参考にしながら、デジタルインボイスへの今後の対応について考えを巡らせた。