好天のもと 子どもたち躍動 気仙の小学校 運動会ピークに

▲ 運動会で50年以上続く「川原鎧剣舞」を披露する児童ら=立根小

50年以上続く川原鎧剣舞継承/立根

 

 大船渡市の立根小学校(菊池康幸校長、児童185人)の運動会は23日に開かれ、5、6年生70人が、地元で長年継承されている「川原鎧剣舞」を披露。本年度は初めて、開会式前のオープニングでの演舞となり、児童らが稽古を重ねてきた動きで晴れ舞台の開幕を華々しく飾った。
 市指定無形民俗文化財の川原鎧剣舞は、壇ノ浦での源平合戦に敗れた平家一族の亡霊が源義経一行を苦しめた際、武蔵坊弁慶が経文を読んで退散成仏させる様子を演舞化したもので、立根町には約250年前に伝わったとされる。その後、昭和11年に川原、久保両地域の住民らによって保存会が組織され、現在まで伝承されている。
 同校では、同43年の運動会から50年以上、児童らが踊り継いでおり、東日本大震災やコロナ禍の影響を受けながらも、同校の伝統として継承。本年度は、4月から稽古を始め、同保存会メンバーの指導で技術を磨いてきた。例年はプログラムの中盤に披露していたが、本年度は開会式前の冒頭に移行し、その後の競技に勢いをつけ、スムーズな進行にもつなげた。
 6年生の一部児童は面を、ほかの児童は手作りの「尻伽」などを着用し、グラウンドに登場。「なぎなた」を手に円状に隊列を整えると、音楽に合わせてそろいの演舞を披露した。
 青空の下で躍動の舞を見せる児童らに、来場した保護者らも写真やビデオを撮影しながら、じっくりと様子を見守った。演舞が終わると、割れんばかりの盛大な拍手がわき起こり、オープニングにふさわしい活気に包まれた。
 ささら役を担当した長谷川健介さん(6年)は「50年以上続いてきた伝統を引き継ごうと練習に取り組み、最後に1人で踊るところを工夫した。緊張もしたけど、これまでの成果を発揮できたと思う」と充実した表情で語った。

 

伝統の重倉太鼓で開幕告げる/米崎

 

大運動会のオープニングを飾った5、6年生の「重倉太鼓」=米崎小

 陸前高田市の米崎小学校(関戸文則校長、児童121人)による「大運動会」は同日、同校で開かれた。本年度も5、6年生による伝統の重倉太鼓の演奏で開幕を告げ、児童たちは各競技や応援に力を込めて取り組み、声援を送る家族、地域住民らに日々の成長ぶりを示した。

 児童会(生形優芽会長)が掲げた大運動会のスローガンは、「力を合わせて最高到達点へ」。全校児童が赤と白の各組に分かれ、個人・団体13種目で覇を競い合った。
 オープニングを飾ったのは、同校に伝わる重倉太鼓。初めて公の場で演奏をする5年

生は一番太鼓を、先輩から先頭を引き継いだ6年生は二番太鼓を披露し、力強いバチさばきで開幕を盛り上げた。

 開会式は初めての運動会となる1年生の開会の言葉に始まり、関戸校長は児童たちに向け「元気に体を動かし、諦めず、油断をせずに頑張って」と呼びかけた。白組代表の菊谷一心さん(6年)と赤組代表の村上賢人さん(同)は「仲間を信じ、最後まで堂々と演技、競技をする」と、力強く宣誓した。
 赤、白各組の応援合戦に続

き、3年生の100㍍徒競走から競技がスタート。児童らはこれまでの練習成果も発揮しながら各競技に臨み、互いにエールを送りながら学年を超えた絆も深め合った。

 黄川田浩輔さん(5年)は、重倉太鼓で中太鼓を担当。「小太鼓とたたく速さを合わせられるよう気を付け、失敗しないで最後まで演奏ができてよかった。6年生のようになれるよう、これからも練習を頑張りたい」と話していた。

 

大槌への募金呼びかけも/綾里

 

募金を呼びかける綾里小児童会執行部

 大船渡市三陸町の綾里小学校(冨澤広子校長、児童63人)の児童らは、同日開かれた大運動会に伴い、大槌町で発生した林野火災への募金を呼びかけた。昨年の大規模林野火災で避難生活を送った児童らが、同様の経験をした現地の児童らにもエールを送る。

 大槌町の火災は4月22日、同町の山林2箇所で発生し、最大で129世帯330人が避難。1633㌶と建物8棟を焼き、5月2日に鎮圧した。現在も鎮火に向けた作業が続いているほか、今月には新たに2㌶を焼く林野火災があった。
 同町への募金は6年生から声が上がり、児童会執行部が中心となって今月下旬からそれぞれの学年や家庭へ協力をつのった。
 23日の運動会には、地域住民のほか卒業生もグラウンドを訪れて応援。募金箱は本部に設置され、アナウンスで協力が呼びかけられた。募金は来週まで実施するほか、児童からのメッセージも添えて大槌町の2小学校へ送る予定。

 熊谷萌々子児童会長(6年)は「去年の火災で支援してもらったので、恩返しができたら。大槌の子たちには、私たちと同じように火災を乗り越えていってほしいと伝えたい」と話した。