いかわこども園 目輝かせ梅干し作り 年長児が塩漬け作業(別写真あり)

▲ 管理栄養士の石川さん(左端奥)に教わりながら梅の塩漬け作業に取り組んだ園児たち

 大船渡市猪川町のいかわこども園(鷲田あかね園長、園児120人)で19日、年長児による梅の塩漬け作業が行われた。同園では長年にわたり梅干し作りに取り組んでおり、この日の作業もその工程の一つ。園児たちは、収穫直後とは異なる梅の様子や、梅と塩を交互に重ねていく様子に目を輝かせながら梅干し作りを楽しんだ。(新沼麻波)


 同園は食育に力を入れており、子どもたちが喜ぶ内容を年齢や発達段階に合わせて考案。調理の楽しさを体感する「クッキング」をはじめ、たくあん、干し芋といった昔ながらの食べ物作りにも挑戦している。
 梅干し作りも食育の一環として平成19年にスタート。歴代の年長児が担当し、完成した梅干しは在園児の給食や熱中症対策などの目的で活用されている。東日本大震災時には、蓄えていた梅干しを避難所に届けて喜ばれた。
 今年は今月12日に園の裏山で約8㌔の梅を収穫。この梅を年長児の梅干し作り用と、昨年から取り組み始めた年中児の梅ジュース作り用に分け、それぞれのクラスで完成を目指している。
 梅の塩漬け作業には年長児24人が参加。はじめに、同園の管理栄養士・石川未来さん(41)が、収穫したあと追熟させ、へたや汚れを取ったきれいな梅を園児たちに示しながら、見た目やにおいの変化を紹介するなどした。
 このあと行われた塩漬け作業では今年、子どもにも食べやすい梅干しになるようにと、塩に甘み付けの砂糖を加える工夫を凝らした。園児たちは両手いっぱいに梅をつかみ、丁寧に容器に投入。合間に大量の塩が投入されると驚きの声を上げ、最後に重しを乗せるところまで見守った。
 塩漬けした梅は2週間置き、シソを入れたあと、さらに10日間保管。その後、「土用干し」をして3日間太陽に当て、うまみを凝縮させる。最後に、1カ月ほど寝かせて梅干しの完成となる。
 石川さんは令和6年に前任者から食育担当を引き継いで以来、年中児による梅ジュース作りや、塩に砂糖を加えるアレンジを取り入れるなど、熱心に取り組んでいる。食育においては、「食育のための絵本を用意して先生に読み聞かせてもらったり、梅の実を観察したり、触ったり、においを嗅いだりと、五感を使わせるようにしている」という。
 園児たちとの梅干し作りを通し、「何カ月もかかる昔ながらの梅干し作りを楽しみ、梅の変化を一緒に見ていく中で、少しでも食べ物に興味を持ち、食べる意欲につながってほしい」と期待していた。