気仙は17件、計1119万円に 県の地域経営推進費採択事業 沿岸広域振興局が公表 新規で伝承館基点の周遊促進など

▲ 津波伝承館を基点とする沿岸地域の周遊促進事業などが新たに採択された

 県沿岸広域振興局(村上聡局長)は、令和8年度地域経営推進費(県事業)の当初採択事業を公表した。県全体で採択を受けた111件、総事業費1億1275万円のうち、大船渡地区(気仙)の独自事業は17件で、事業費は計1119万円。新規は4件で、陸前高田市の東日本大震災津波伝承館を基点とする沿岸地域周遊の促進や、産直の利用者満足度と販売額の向上に向けた取り組みなどを進める。(齊藤 拓)

 

 地域経営推進費は、広域振興局が県政の重要課題に対応し、東日本大震災津波からの復興を促進するための経費。1事業の実施期間は3カ年。
 大船渡地区の独自事業を所管別にみると、地域振興センターは6件。このうち、新規は「伝承館基点沿岸地域周遊促進事業」(130万円)の1件。
 同事業は、集客が見込める東日本大震災津波伝承館を基点に、三陸への誘客と交流人口の拡大を図る目的。気仙3市町を含む同局の管轄市町村にある観光施設などを巡るスタンプラリーの実施を予定する。
 実施期間終了後、一部に新たな取り組みを盛り込んで継続する組替新規事業は2件。「沿岸企業の情報発信・キャリア教育支援事業」(152万円)は、県内出身の大学生に向けたSNSによる雇用情報の発信などに取り組む。「三陸けせん食の商品力向上事業」(31万円)では、県内外の催しへの出店支援などを行う。
 継続事業は▽いわてさんりく仕事の情報発信事業(58万円)▽気仙沼地域と連携した誘客促進事業(83万円)▽気仙地域ものづくり人材育成支援事業(154万円)——の3件。このうち、「気仙地域…」では実技講習会、学校向け企業見学会などを計画する。
 一方、農林振興センター(農業普及改良センター含む)は3件で、うち新規事業は「いわて三陸産直アドバンス事業」(64万円)の1件。産直来客者の満足度と販売額の向上を目的に、選定した産直へ専門家を派遣することで、売り上げデータの活用や販売体制の充実を図る。継続事業は「高田松原クズ対策省力化モデル事業」(35万円)と「もりとのふれあい体験会事業」(8万円)の2件。
 また、保健福祉環境センターは継続が4件。「潮風トレイル・ジオパーク地域環境学習推進事業」(71万円)では、トレイルやジオパークと連携した沿岸地域の団体による環境学習などを実施する計画。このほか▽沿岸地域市町村脱炭素化推進支援事業(34万円)▽野生鳥獣保護管理対策推進事業(25万円)▽沿岸地域人と動物のふれあい事業(12万円)——に取り組む。
 水産振興センターは継続が3件。「魚種の変化に対応した加工流通構築支援事業」(68万円)は、水揚げが増加している魚種の利用促進や、加工事業者における魚種転換への体制づくりへの支援を目的とする。このほか、「高水温に適応したワカメ養殖モデル構築事業」(20万円)、「新しい潜砂性二枚貝探索・養殖試験事業」(35万円)が採択された。
 土木センターは、継続の「建設業若者入職促進事業」(139万円)の1件。管内建設企業への入職を促進するため、現場見学会や建設業体験学習会の開催を計画する。