来年4月に施設運用を移行 「働く婦人の家」→「まなびとつどいの家」に 男女共同参画進み市が判断

▲ 来年4月からまなびとつどいの家として運用される働く婦人の家

 大船渡市盛町にある「市働く婦人の家」は令和9年度、「市まなびとつどいの家」として再スタートする。施設は家庭にいながら働く女性の福祉増進を目的に平成初期に建てられたが、当時よりも男女共同参画が進んだ状況を踏まえ、生涯学習活動に利用可能な施設に移行しようと、市が判断した。施設の使用料金体系は現行を生かすが、無料で利用できる女性からも切り替え後は使用料を徴収する。(高橋 信)

 

 市は、今月12日招集の市議会定例会に「まなびとつどいの家」設置管理に関する条例案を提出。23日の最終本会議で原案通り可決され、働く婦人の家としての運営が本年度で終了することが正式に決まった。
 施設は市民体育館などのそばに位置し、市が平成3年に整備した。鉄骨造2階建ての延べ床面積801平方㍍。東日本大震災の津波で床上浸水の被害に見舞われ、平成26年7月の復旧工事完了後、利用を再開した。
 現行の使用料は、軽運動室と講習室各300円(午後6時以降400円)、茶室200円(同300円)、料理実習室500円(同700円)、研修室400円(同600円)。来年4月からも料金体系は変わらないが、男女で使用料の差をつけずに徴収することとしている。
 同施設を巡っては、昭和47年に施行された勤労婦人福祉法(現・男女雇用機会均等法)に基づき、自治体による設置が努力義務化された社会情勢を背景に整備された。女性労働者や家庭の主婦らの知識・技能の習得、レクリエーション活動を行う総合的な施設として運用してきた。
 しかし、平成9年の法改正で、男女雇用機会均等法から働く婦人の家に関する条項が削除され、法律上の明確な設置根拠がなくなった。性別を問わず誰もが活躍できる社会づくりの進展もあり、県内の他自治体では名称や用途の変更、廃止の動きがみられ、現在、施設が残るのは大船渡市を含む2自治体となっているという。
 市議会からも年齢・性別にとらわれずに利用可能な施設などとするよう意見が上がった中、市は施設が長年、利用グループ友の会を中心に使用されてきた経過を勘案し、友の会との話し合いの場を設けながら施設のあり方を検討。市スポーツ協会に委託している施設の指定管理期間が本年度末で終了することから、9年度に転用することを決めた。
 市によると、7年度は働く婦人の家主催の11講座を延べ39回開催し、延べ315人が受講。
 このほか、年末年始を除き施設を開放し、年間利用件数・人数は1731件・1万2797人に上った。約8割が女性のみの利用だった。
 迎山光生涯学習課長は「対象が女性からすべての市民に変わり、広く使っていただくために市民らに向けて広く周知を図っていく」と話している。
 来年4月からの施設料金体系は別掲。