故郷への思い 世界へ アート書道家・村上翠香さん(大船渡市出身) 「椿魂─立ち上がる大船渡」 NY国際書道展で入選・展示

▲ NY国際書道展に出展する作品「椿魂─立ち上がる大船渡」を持つ村上さん

 大船渡市立根町出身のアート書道家・村上翠香(本名・悠子)さん(49)=盛岡市=の作品「椿魂─立ち上がる大船渡」が、アートインキュベーション協会主催の「NY国際書道展2026春夏」で入選を果たし、21日(火)~27日(月)にアメリカ・ニューヨークで開かれる展示会に出品されることが決まった。故郷への祈りと感謝を込めた作品で、村上さんは「大船渡への思いをニューヨークから世界に発信したい」と意気込むとともに、渡航費などに充てるためのクラウドファンディングへの協力も呼びかけている。(新沼麻波)

 

クラファン協力も呼びかけ

 

 同書道展は、一般的な書の技術のほか、国際的な視点や芸術性、表現力、メッセージ性なども重視して審査する国際公募展。入選作品はニューヨーク・マンハッタンにある文化施設・ニューヨーク天理文化協会(Tenri Cultural Institute)で展示され、世界へ挑戦する機会となっている。
 村上さんは小学1年生から書道を始め、陸前高田市に本部を置く書道結社「三陸書人社」で研さんを積んだ。鈴木翠峰氏、故・津田静月氏を師と仰ぎ、技術だけでなく書に向き合う姿勢や精神性についても学んだという。三陸書人社主催の書道展で特別賞を複数回にわたり受賞するなど腕を磨き、現在は盛岡市でコーヒー販売業を営みながら書道活動に取り組む。
 今回、NY国際書道展で入選した「椿魂」は、厳しい冬を乗り越えて咲き誇る大船渡市の花・ツバキと、東日本大震災を乗り越えて立ち上がる大船渡の折れない〝魂〟を重ねた作品。故郷への思いと復興への祈りが込められており、「椿」の上部分をあえてはみ出して書くことで力強さを表現した。
 書の背景には、大船渡の空と海、ツバキの絵を添えた。この絵も村上さんが手がけたもので、深い海の青と鮮やかなツバキの赤が、躍動感あふれる「椿魂」の文字を引き立てている。
 村上さんは作品を出展するとともに、会期中の25日(土)にはレセプションへの参加、書道パフォーマンスも予定。「大船渡では今でも、震災についていろいろな思いを抱えながら生活している人がいると思う。そのことを風化させたくない」と語り、ニューヨークから世界へ向けて、故郷への思いを強く訴えていく。
 現在、クラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」で、渡航費などに充てる資金を募っている。目標金額は80万円。リターンとして、希望に添った作品の制作などを予定している。期限は20日(月・祝)で、6月30日午前10時現在の支援総額は13万9000円となっている。
 クラウドファンディングページは、URL(https://camp-fire.jp/projects/956634/view)または(別掲QRコード)からアクセスできる。