検知から制御 スムーズに クマ侵入対策で橋爪商事㈱が新システム 監視カメラや自動ドアなどと連動
令和8年7月4日付 7面
大船渡市に本社を構える橋爪商事㈱(橋爪博志社長)は、ツキノワグマやイノシシの侵入をAI(人工知能)で検知し、自動ドアを即座に制御するといった対策ができるシステムを開発し、予約の受け付けを始めた。サイレンの稼働やストロボ照射といった応用も可能。市街地でもツキノワグマの目撃が相次ぐ中、同社では日常生活への影響軽減につながる導入を見据え、23(木)、24(金)の両日、宮城県仙台市で開催される自治体や地域事業者向け専門展に出展する。(佐藤 壮)
気仙だけでなく全国的に公共施設や商業施設が立ち並ぶ地域にもツキノワグマやイノシシの目撃情報があり、行政機関や施設管理者が対応に追われている。コンビニエンスストアなどでは、自動ドアを手動に切り替えるといった対策も目立つようになってきた。
目撃情報を受けて迅速な対応が求められるほか、長時間・長期間に及ぶと、高齢者をはじめ来訪者の利便性が低下するなど〝過剰な対応〟は業務にも影響が及ぶ。同社は施設管理者や来訪者相互の負担解消などを見据えて開発した。
同社は昨年、AIソリューション開発を手がける㈱サイバーコア(盛岡市)と販売パートナー契約を締結。総合商社として自動ドア設備をはじめ建設・建築資材を幅広く取り扱う橋爪商事の強みを生かすとともに、サイバーコアにAI端末の開発を委託するなどして検知システムの販売に乗り出した。
「クマトリガー」と名付けたこのシステムは、自動ドア付近にある防犯カメラとAI端末をつなげることで、ツキノワグマなどの侵入を検知する。メールなどで管理者に通知するといった機能は一般的にあるというが、このシステムではリレー信号などで自動ドアの制御といった〝アクション〟にまで踏み込んでいるのが特徴。防犯カメラや自動ドアは既存設備を生かせるほか、通信が不安定な山間部や農山村地域でも検知できるという。
端末からの信号送信により、自動ドア制御のみならず、回転灯やサイレンの自動稼働といった対応も可能。端末製品と、検知アラート・証拠映像保存・端末遠隔管理を行うクラウドサービスの購入を基本とし、オプションとして自動制御システムや監視カメラ、回転灯などを用意している。現段階で端末製品は60万円、クラウドサービスは月額3000円程度を想定している。
同社DXソリューション部の植木真学部長は「自動ドア制御は、現段階で確立している仕組みの一つだが、検知によるストロボ照射など、お客さまの環境に合った機器と連動させることで、さまざまな可能性が見えてくるのではないか。橋爪商事で扱っている他の建材とも応用が可能かもしれない」と話し、今後の展開に意欲を見せる。
23、24の両日に宮城県仙台市の仙台国際センターで開催される専門展「地域×Tech 東北」では、鳥獣・クマ対策ゾーンに同社ブースを設ける。これは最先端の技術活用を推進するイベントで、クマ・イノシシ対策を迫られる自治体や農業、地域事業の各関係者に実機を披露するほか、導入相談に応じる。
システムのイメージ図は別掲。






