検討部会が定数2減の「18」、報酬据え置きの案示す 議員から異論受け再考へ 市議会特別委全体会で協議

▲ 3部会が検討してきた報告書案を審議する議員

 大船渡市議会の「市民と歩む議会機能向上特別委員会」(委員長・今野善信副議長、議長を除く全議員で構成)は、3部会が検討してきた政策サイクル、議員定数・議員報酬、広報・広聴に関する報告書の素案をまとめ、8日に開かれた同特別委の全体会で示した。議員定数は現行の20から2減の18とし、3常任委を維持する考え。議員報酬は据え置くとした。これらの案に対し、議員からは異論を唱え、再考を求める意見が上がり、今後、部会内で再度協議する。特別委は今月下旬にもう一度全体会を開き、再検討した報告書案を審議し、中身を固める計画。そのうえで市議会は29日(水)から8月22日(土)まで市内10会場で市民向けの「語る会」を開催し、地域の声を吸い上げる。(高橋 信)


29日から市民と語る会

 

 全体会には議員18人と、オブザーバーとして伊藤力也議長が出席。政策サイクル検討部会(6人)の岡澤駿、定数等検討部会(7人)の佐藤優子、広報・広聴検討部会(6人)の西風雅史の各部会長が報告書の概要を説明したあと、審議した。
 議員定数を巡っては人口減、少子高齢化の進行に加え、近年の市議選で無投票に終わるなど、なり手不足が顕在化している深刻な課題を受け、見直しの検討が求められていた。
 素案によると、部会内では定数16まで減らす意見が出たものの、議会運営への影響を総合的に勘案し、「18」と結論づけた。
 常任委の数については「3委員会の維持」と「2委員会への再編」の2択に絞って検討。これまでの委員会運営の蓄積や専門性を重視すべきという理由から「3委員会の維持」でまとまり、委員数は委員長を除き4~5人とした。
 議員報酬は、現行の月額32万円を据え置く方針。物価高騰の影響が長引いている市民生活の状況などを考慮した。
 一方で、政務活動費は現行比8000円増の月額1万5000円に引き上げる考え。現行の月額7000円は県内14市で最も低く、定数減とする場合、各議員に求められる役割が大きくなるため増額とした。
 これらの案に対し、議員からは反対意見や再考を求める声が相次いだ。
 このうち議員報酬に関しては、「なり手不足は市議会の最大の課題。少しでも報酬を上げて、その分議員が稼ぎ、市民サービスに生かすという成果につなげれば市民も理解してくれる」などと増額を要望する意見が聞かれた。議員定数を巡っては、部会内で出た現行比4減の「16」案を支持する議員も見られた。
 常任委のあり方に関しては、議員が「2常任委に再編すると、委員会の所管事項が広くなるとのことだが、所管事務調査はポイントを絞って行うもので、所管事項が広くなるというのは理由にならない」と指摘し、明確な根拠を示すよう求めた。
 政策サイクル検討部会の報告書は、「(仮称)市議会政策立案・提言に関する条例」の原案などをまとめたもの。総括として、常任委について現行の定数(6~7人)を上回る規模の委員数確保を提言した。同部会の案に対して異論は出ず、原案通り承認された。
 広報・広聴検討部会の報告書案に対しては中身の精査などを求める意見が聞かれ、同部会と定数等検討部会は再度内容をもむ。今月下旬の全体会で示され、審議・決定する見通し。
 市民との語る会は29日のふるさとセンター(末崎町)を皮切りに、10地区ごとに順次開く。開催時間はいずれも午後6時30分~8時。事前申し込みが必要。
 特別委によると、語る会で市民から声を吸い上げたうえ、政策サイクル、議員定数・議員報酬、広報・広聴のあり方について9月定例会で委員長報告する予定。その後、令和10年の次期改選期を見据え、市特別職報酬等審議会への諮問などに入るとみられる。
 市議会は令和6年9月、同特別委を設置。3部会が議会機能向上に向けて検討を重ねてきた。
 今野委員長は「委員会としての検討は最終段階にある。今後も熟議したうえで市民の方々に意見を伺いたい」と話す。
 語る会の日程、会場は別掲の通り。問い合わせは、市議会事務局(℡27・8916)へ。