操法競技会の廃止を決定 大船渡地区消防組合 市消防委員会で報告 本年度から実践訓練に移行

▲ 消防操法競技会を廃止する計画が示された委員会

 本年度の第1回大船渡市消防委員会(千葉博光委員長)は8日、盛町の市防災センターで開かれ、同市の消防操法競技会を廃止し、本年度から新たに実践的な訓練に移行する計画が示された。大船渡地区消防組合が市消防団幹部会や団員の意見を踏まえて決定したもので、競技会形式でない訓練として継続することで、消防団を取り巻く環境の変化に対応しつつ地域防災力の向上を図る。(齊藤 拓)

 

 委員会は、大船渡地区消防組合や市内の消防関係者、知識経験者で構成。同日は20人余りが出席し、昨年の火災発生状況や、消防操法競技会の廃止と新たな訓練への移行を盛り込んだ本年度の消防事業実施計画などが報告された。
 消防操法競技会は、隔年で開催される気仙地区支部消防操法競技会の予選として、新型コロナ禍による中止を挟んで令和6年まで開いてきた。
 こうした中、同組合は市消防団員の減少、就業環境や家庭事情への配慮などが求められている状況から、今後の競技会のあり方を検討。全団員へのアンケートや消防団幹部会での意見を踏まえた結果、本年度から従来型の競技会の廃止を決めた。
 委員会では、競技会廃止の決定と合わせ、今後は地域防災力の向上を図るため、実災害に即した実践的訓練に移行する計画も示された。実践的訓練は▽中継送水や林野火災対応などの「災害対応訓練」▽無線運用や車両誘導などの「安全管理訓練」▽自主防災組織との連携や要配慮者避難支援などの「地域連携訓練」——を予定している。
 本年度は、今月12日(日)に初回の基本教養を行う。今後は各分団の意見を踏まえながら、団員の負担軽減や安全管理に配慮した訓練を段階的に行い、必要に応じて内容を見直す考え。
 こうした計画の見直しについて、同組合は「これまでの消防操法や積み重ねられてきた歴史を否定するものではなく、持続可能な団活動へ移行していくためのもの。今後も基本技術と規律の保持に努めながら、地域防災力向上に資する活動を推進する」としている。
 同組合によると、県内他自治体の消防団でも競技会を廃止する動きがみられる。気仙では、住田町消防団が団員不足によって令和元年から競技会の開催を見送っており、本年度は新たに分団別による独自の火災防御訓練を行っている。
 本年度から実施する実践的訓練について、委員からは消防団内における重要性を尋ねる声が上がった。同組合は「団員に対して行ったアンケートには、競技会を実践的な訓練に変えてほしいという声が多くあった。その分、新たな訓練はしっかりと行ってほしい」と、団員の積極的な参加を求める姿勢を示した。
 委員会では、本年度から本格的に運用している機能別消防団員について、災害対応の後方支援などを行う「災害活動団員」の募集条件を改めて問う声も。同組合では、70歳を定年として消防団員や消防職員の経験を5年以上持つ人を対象に募集を続けている。