複式学級の運営現場は 市立小中学校の在り方検討委 竹駒小視察し意見交換

▲ 竹駒小で複式指導を視察する委員ら

 「陸前高田市立小中学校の在り方検討委員会」(菊池満夫委員長、委員20人)の本年度第2回会合は13日、竹駒町の竹駒小学校(五安城宏彦校長、児童34人)で開かれた。委員16人が複式学級の視察などを通じ、その運営現場や学習の進め方などに理解を深め、今後のあり方を検討するうえでの参考材料とした。
 同委員会は市教育委員会の諮問機関で、小中学校の校長やPTA、元教員、団体代表などで構成。市教委から▽小学校および中学校の設置に関する基本的な考え方▽学校設置のための具体的な方策──の2点について諮問を受け、協議を進めている。
 市内では現在、西地区の4小学校(竹駒、気仙、横田、矢作)で複式学級が編成されており、この日は竹駒小の協力を受けて視察を実施。議事では、視察内容や8月に予定するアンケート調査の概要を協議した。
 県の基準によると、小学校の複式学級は引き続く二つの学年で編成。児童の人数が1・2年で8人以下、3年生以上は2学年の合計が16人以下で複式学級となる。
 竹駒小は本年度、2・3年、5・6年が複式編成。視察は2・3年、5・6年の各学級で行われた。
 いずれの学級も、算数の授業が行われた。2・3年生は2年生が数の比較、3年生は割り算の授業で、一方の学年が問題を解く間に、もう片方の学年が教諭から指導を受ける形で進められた。
 5・6年生はいずれも比をテーマとし、5年生は倍を用いた比較、6年生は比の値などから答えを求める授業を展開。授業はほぼ並行して進められ、児童間で計算式や解答を検討する時間も設けられた。
 議事では、五安城校長が複式学級での基本的な学習の進め方、子どもに学んでほしいこと、教諭が心がけている点などを紹介。「複式指導には教師がつけない時間があるが、子どもたちにとってはゴールデンタイム。自立した学び、じっくり取り組める時間であり、解決できたうれしさは何倍にもなる」などと述べた。
 さらに、児童一人一人の活躍の場があり、成長に寄り添えるといった小規模校ならではの特徴を挙げ、「保護者や地域との連携が大事。一番大切なのは、子どもたちが安心した環境の中で学べること」と強調した。
 委員らは、「下の学年とも仲良くできるのが複式のよいところだが、学校行事では人が少なく、運営が大変なこともある」「小学校で活躍の場があり、鍛えられると、中学校でもリーダーとしてすぐに活躍できる子が多い」などと発言。小規模校の利点、課題それぞれに目を向けた意見が寄せられた。
 また、来月予定する市民や保護者向けアンケート調査の概要は、質問内容を一部修正。今月21日(火)まで委員から意見を求め、最終的な内容を固める。
 山田市雄教育長は「小学校のあり方を検討していくうえで、子どもの数だけで判断してはならない。小学校は、保護者や地域の支えが大きい。地域と保護者の意見の一致は難しいかと思うが、アンケート結果や地域事情を踏まえ、熟議をして相互理解のもとで判断していきたい」と述べた。
 第3回会合は、アンケートの結果を踏まえて10月ごろに予定する。