「夜更かし」割合63・6% 市の7年度「5歳児健診」生活習慣調査結果  喫煙者同居は46・2% リーフレットで対策啓発

▲ 令和7年度に行われた5歳児健診

 大船渡市は、令和7年度に初めて本格実施した「5歳児健診」の生活習慣に関する調査結果をまとめた。市全域の143人を対象とし、午後9時以降に就寝する子は全体の63・6%に達することが分かった。テレビやスマートフォンなどのメディアに午後9時以降触れている子は32・9%、同居家族に喫煙者がいる受動喫煙の可能性がある子は46・2%。市は主要な結果と健やかな成長を促す対策を分かりやすくまとめたリーフレットを作成し、子育て世代などへの啓発のため活用している。(高橋 信)

 

5歳児の生活習慣に関する結果と対策をまとめたリーフレットを手にする担当者

 5歳児健診は、3歳児健診から6歳児(年長児)の秋に実施する就学時健診までの空白期を埋め、切れ目のない支援や、スムーズな就学準備への移行を目的とするもの。市は6年度、モデル事業として市内4カ所のこども園を対象に実施し、7年度は市内すべての園児を診察した。
 5歳児の生活習慣に関する課題を見える化しようと、養育者に調査問診票を配布。起床時間や就寝時間、朝食の頻度、メディア(テレビ、ゲーム、スマートフォン、タブレットなど)の使用頻度・時間、喫煙者の有無などを尋ねた。
 それによると、就寝時間について「午後9~10時」が最多の60・8%(87人)で、「午後9時前」は36・4%(52人)にとどまり、「午後10時以降」は2・8%(4人)だった。
 起床時間は「午前7時前」が72・7%(104人)で、残りは「午前7~8時」の27・3%(39人)。朝食は97・2%が毎日食べていた。
 メディアの利用時間は、日本小児科医会が1日2時間以内を一つの目安としており、調査では「見せていない・2時間以内」が73・4%(105人)、「2時間以上」が26・6%(38人)。午後9時以降にメディアと接触している割合は「なし」が67・1%(96人)で、以下、「時々」25・2%(36人)、「よくある」7・7%(11人)だった。
 同居する家族の中に1人でも喫煙者がいる割合は46・2%(66人)に上った。
 リーフレットは、今年6月に作成。A4判フルカラーで、家庭でできる対策についてイラストをちりばめながら紹介している。乳幼児の健康相談や乳幼児教室など母子関連事業の際に活用している。
 市は令和6年7月、行政機能と交流機能を併せ持つ市こども家庭センター「DACCO」を開設。同年9月には国が提唱する「こどもまんなか」の趣旨に賛同し、「こどもまんなか応援サポーター」として、子育てにやさしいまちの実現に向けた取り組みを推進することを宣言した。
 5歳児健診は、医師、保健師、栄養士、心理士、園の保育教諭らが連携し、園児の成長や発達状況の診察のほか、言語理解能力、社会性など総合的に評価するため県内他自治体に先駆けて導入。就学後に発達障害が認められると支援が遅れ、困難を抱えるケースが懸念されるが、5歳児の時期に診ることで発達特性に対する早期支援が期待される。
 市は本年度も盛町の市総合福祉センターで、すべての満5歳児向けに健診を実施。健診に合わせた生活習慣調査は、新たに子育て状況や悩みに関する設問も加えた。
 同センターの新沼美香母子保健係長は「睡眠時間の短さは、調査したことで課題として再認識できた。こうした市内における状況を自分事として捉えてもらえるよう、より多くの子育て世帯に知っていただきたいし、本年度は生活習慣の背景にある子育て状況などの把握にも努めたい。受動喫煙の改善など家庭の協力が必要なもの、地域とともに考え合うことも啓発し、親だけではなくてみんなで子育てしやすい環境を築いていきたい」と展望する。