初期対応迅速化へ気仙一丸 3市町と測量設計協会 災害時の応急業務協定締結(別写真あり)
令和8年7月15日付 1面
大船渡、陸前高田、住田の3市町と、気仙地区測量設計協会(菊池透会長)は14日、災害時における応急対策業務などに関する協定を結んだ。気仙3市町の官民が災害時の被害を最小限に抑え、早期復旧につなげるため連携し、被害規模の調査や測量・設計など初期対応の迅速化に当たる。
協定締結式は大船渡市大船渡町のまるしちザ・プレイスで行われ、渕上清大船渡市長、佐々木拓陸前高田市長、神田謙一住田町長、菊池会長らが出席。協定書にそれぞれ署名し、防災力向上に向けた連携事項を確認した。
協定に基づく応急対策業務は、道路や河川など各市町が管理する公共土木施設を対象とし、自治体から同協会に要請する流れ。地震・津波、大雨といった災害発生時、または災害が発生するおそれがある際の運用を想定している。
具体的な業務内容は▽詳細な被災情報の収集・連絡▽被害規模の調査▽応急対策工法の検討、概算額算出のための測量、地質調査・設計──。協会の加盟事業者が対応し、費用は自治体が負担する。
同協会は気仙3市町の測量業、建設関連業6社で構成し、今年1月に発足。全国的に自然災害が激甚化・頻発化する中、災害時における復旧業務の迅速化を目的に、地元自治体との協定締結に向けて関係者間で検討を進めてきた。
渕上市長は「陸前高田市長、住田町長と同じ会場でともに協定を結ぶことができ、心から感謝する」と喜び、「激甚災害が多発しており、予防保全はもちろんだが、一朝有事の際に第一歩の対応となるのが測量。協会と協定締結に至り、大変心強い」と述べた。
佐々木市長は15年4カ月前の東日本大震災を振り返り、「復旧・復興事業に結びつけるためには、専門的な知識と技術に基づく被害状況の把握が必要。災害は広域化、激甚化しており、これからも2市1町や協会で連携していきたい」と気を引き締めた。
神田町長は「いつ起きるか分からない災害に迅速に対応したいという思いはあるが、行政の場合少し時間がかかる。そうした行政にとって苦手な部分を地元の協会に補ってもらえるのは大変ありがたいことだ」と協定締結の意義を語った。
菊池会長は「協会は地域に根ざした専門技術者集団として、地形や道路、河川、港湾、集落の状況を熟知していることを強みとする。協定が単なる書面にとどまることのないよう、実行性のある体制づくりに取り組んでいく」と力を込めた。





