マンパワーで被災地支援 典人会 熊本に「DCAT」派遣
令和8年8月8日付 7面
大船渡市の社会福祉法人・典人会(内出幸美理事長)の災害介護派遣チーム「DCAT(ディーキャット)」は先月30日から今月3日までの5日間、先月28日に発生した熊本地震の被災地で支援活動を展開した。地震被害に加え、酷暑と断水の二重苦に見舞われている被災者に寄り添いながら、被災地の介護現場をマンパワーで支えた。
DCATは、被災地に必要とされる人材を派遣する災害医療派遣チーム「DMAT」の介護版。社会福祉の専門職が、災害時に迅速かつ効果的に支援を行う。典人会は、東日本大震災を教訓にDCATを創設し、被災地での支援活動のほか、研修・訓練を展開。各地の関係団体と災害時協力協定を結びながら、全国にネットワークを広げている。
今回の派遣は、熊本県を拠点とする〝DCAT仲間〟からの要請に応える形で実施。内出理事長(66)ら職員4人が、第1陣として同県内の被災地に派遣された。
DCATのメンバーは、31日から被害の大きい宇土市、宇城市、八代市、氷川町に入り、本格的な活動を開始。被災地では、福祉施設などに支援物資を運び入れたほか、職員の手が回らない部分をカバーする〝何でも屋〟として各施設で奔走。典人会が力を入れているフットケアも実施し、使用できる水や道具が限られている中、足のケアを通して施設利用者に安らぎの時間を届けた。
内出理事長によると、全国各地にあるDCATの中で、典人会が一番早く被災地入りしたという。今年3月に陸前高田市で「DCATサミット」が開かれた際、そこに熊本県を含め全国のDCAT関係者が集まったことに触れ、「みんな顔なじみで、常に行ったり来たりしている。そういった縁があったからだと思う。普段からの交流や訓練が生きた」と、迅速な支援活動の裏側を語る。
被災地で感じたのは、酷暑と断水のつらさ、そして、熊本県民の力強さだった。「水がないだけでいろんなことが不可能になる。そうした中でも、熊本の人々は我慢強く、バイタリティーがあって、県民同士で助け合っている姿が印象的だった」と振り返り、「人的支援はまだまだ足りない。お盆過ぎに第2陣を派遣しようと思っている。断水しているときはやっぱり人手が必要」とさらなる支援を検討している。





