盆の墓参り気をつけて 本年度出没(7月末現在)前年比25%増の94件 ツキノワグマ 市が注意呼びかけ

 大船渡市は、7月末時点における令和8年度ツキノワグマ出没状況をまとめた。同月末の目撃件数は前年同期比19件(25・3%)増の94件。月別では6月が61件に上り、前年の約2・5倍に急増したが、7月は14件と前年(28件)を下回った。一方で、今月は5日以降に複数目撃されており、市はお盆の墓参りなどの際、警戒するよう注意を呼びかけている。(高橋 信)

 

 市によると、月別の目撃情報は4月4件、5月15件、6月61件、7月14件。町・地区別では越喜来の25件が最多で、以下、立根14件、盛13件、大船渡10件などと続く。
 6月は過去に例を見ないほどのペースで市に目撃情報が寄せられたが、7月は上旬7件、中旬5件、下旬2件。同月20日から26日までは目撃情報がなく、市全域に広がった警戒ムードは一時緩和された。
 一方で、今月は5日に立根町や猪川町で目撃情報が相次ぎ、それ以降も越喜来地区、猪川町などで確認されている。市は墓参りや散策の際、▽一人で行動しない▽鈴やラジオで音を出す▽早朝・夕方は特に注意▽見かけても近づかない──などの対策を徹底するよう市公式LINE(ライン)で周知した。
 渕上清市長も6日に行われた市定例記者会見で、クマ問題に言及。「梅雨明けを待っていたかのようにまた出没しだした。絶対に人的被害を出さないために対策を進めていく」と警戒を強めた。
 近年、全国的にクマの出没や人身被害が増加傾向にある。クマの行動範囲の拡大や人間への警戒心の低下などが指摘され、市民の安全確保の重要性が高まっている。
 こうした中、市は今春、クマ専用の箱わな2基を追加で購入。既存の3基、クマとイノシシ兼用の2基を含めて合計7基に増やした。
 目撃情報は平時の場合、防災行政無線による放送を町や地域ごとに限定しているが、県がクマ出没に関する警報を県全域に発令中である状況などを踏まえ、情報が寄せられるたびに市内全域に拡大して流している。市公式LINEに加え、県が提供するクマ出没情報共有アプリ「Bears(ベアーズ)」も積極的に活用し、SNSも駆使しながら情報発信の強化を図っている。
 市農林課の担当者は「お盆は帰省客も多い。墓参りの時はお供え物を持ち帰るなど、呼び寄せない対策へのご協力もお願いしたい。秋季を見据えて引き続き注意を呼びかけていく」と話す。
 本年度の出没状況(7月末時点)は別掲。クマ出没などに関する問い合わせは、同課(℡27・3111内線353)へ。