気仙初のマクドナルド出店 店舗に県産材100%使用 一部に林野火災被災木も  1月上旬オープン 地元雇用、にぎわい創出に期待別写真あり)

▲ 11月上旬のグランドオープンに向けて行われた工事現場見学会

 大船渡市大船渡町の中心市街地に、ハンバーガーチェーン大手「マクドナルド」の大船渡店が11月上旬にオープンすることとなり、今月17日に店舗の工事現場見学会が行われた。県内初の木造店舗で、使用する木材はすべて県産に統一。うち約3割は昨年2月に同市で発生した大規模林野火災の被災木を使う。ドライブスルーを併設し、店内には大型遊具を置いた子どもの遊び場エリアも設ける計画。世界中の誰もが知るハンバーガー店が気仙地区に初めて営業開始することを受け、市街地エリアの魅力向上、地元雇用やにぎわいの創出の観点からも、同市の被災木を生かしたオンリーワンの店舗開業に期待が集まる。(高橋 信)

 

県による「木づかい宣言」事業者登録書交付式も実施

 この日は、日本マクドナルドホールディングス㈱(本社・東京都)主催の見学会に先立ち、県による「木づかい宣言」事業者登録書交付式が行われ、同事業者に登録された同社のほか、県、市などの関係者約30人が出席。畑山栄介副知事が日本マクドナルド㈱店舗開発本部設計建設部の青木卓也部長に、林野火災の被災木を額縁に使った登録書を手渡した。
 畑山副知事は県産材や林野火災の被災木の積極的な活用に感謝し、「店が子どもをはじめ、老若男女のさまざまな人が集うにぎわいの拠点となることを願う」とあいさつ。来賓の渕上清市長も「林野再生に向かい始めた中、大きな事業を行っていただき、われわれにとってこのうえない喜び。市民が本当に楽しみにしている」と述べた。
 その後、建設工事中の店舗が公開され、関係者が県産材のみで建てられた骨組み状態の現場を見学した。
 大船渡店は地元の海産物を扱う複合施設「魚の駅大船渡」の南側に位置し、敷地は約3000平方㍍。平屋建てで、広さは367平方㍍。席数は70席以上を計画し、県内で2例目という大型遊具を備えた子どもの遊び場「PlayPlace(プレイプレイス)」を設ける。駐車場は20台以上のスペースを確保する。
 県産材使用料は、強度が確認された被災木の合板約24立方㍍を含む約79立方㍍を見込む。国産材使用率100%の木造店舗は全国で2例目となる。
 県内のマクドナルドは、大船渡で34店目となり、県内沿岸部では宮古市に続いて2店目。日本マクドナルド㈱フランチャイジーのヒロフーズ㈱(本社・青森県青森市)が運営し、大船渡市や近隣エリアから社員3人、従業員約60人の雇用を予定している。
 県は令和3年7月、県産木材の利用促進を目的に「木づかい宣言」事業者登録制度を創設。7月9日時点で日本マクドナルドホールディングス㈱を含め、48事業者が登録している。県は「いわての木があふれる空間づくり事業補助金」として最大500万円を、市は企業立地補助金として最大1億5000万円を同社に交付する見通し。
 青木部長は「県内の店舗を県産材でつくるという大きなチャレンジとなった。強度が確認された被災木も使うことで結果的に地域の貢献につながればいい。大船渡初の出店となり、ハイスペックの最新店舗で地域に密着してともに発展していきたいと強く願う」と話す。