秋の味覚来た! サンマ初水揚げ 予報上回る大ぶりの魚体も 市魚市場 第十一三笠丸が4・2㌧(別写真あり)
令和8年8月18日付 1面
大船渡市魚市場に17日朝、本州トップを切ってサンマが水揚げされた。同市の鎌田水産㈱(鎌田仁社長)が所有する「第十一三笠丸」(松谷裕漁労長、199㌧)が4・2㌧を水揚げ。数量は昨年の初日より少ないものの、出漁前の予報を上回る120㌘以上の魚体が多くを占めた。作業を見守った水産関係者や買い受け人からも「思っていたより大きい」といった声が上がり、主力魚種の豊漁と水揚げ量本州一奪還への期待を込めた。(齊藤 拓)
第十一三笠丸を含む同社のサンマ船団6隻は、8日に漁へ向けて大船渡港を出港した。このうち、同船は大船渡から1600~1700㌔離れた公海で、11日から14日にかけて調査と漁獲を行った。サーチライトに故障が発生したため、およそ3昼夜かけて帰港し、例年より1週間ほど早い水揚げとなった。
17日は晴天が広がる中、午前6時ごろに船名や日の丸の旗を掲げた同船が大船渡市魚市場に接岸。冷凍の箱入りが手渡しで運び込まれたあと、乗組員が網ですくったサンマをタンクに移した。
国立研究開発法人水産研究・教育機構水産資源研究所が発表した道東~常磐海域のサンマ長期漁海況予報によると、8~9月は90~100㌘台のサンマが主体となる見通しが示されていた。
一方、この日水揚げされたサンマは、120㌘以上と140㌘以上のサイズが8割を占めた。中には160㌘ほどとみられるものもあり、買い受け人からは「思っていたより大きい。悪くはない」といった声が上がった。
入札の結果、タンク入りは1㌔2800~2500円。例年よりも数量が少なく、昨年初日の2~3倍となる高値をつけた。
松谷漁労長(66)は「今回はたまたま大きなサンマがとれたものの、現状では群れは小さい。漁場まで距離が遠く燃料費もかかる状況だが、海はしけていなかったし、まだ1回目の航海。今後も漁場に行ってみないことには」と、これからの豊漁を願った。
同船を含む三笠丸船団は今後も、30日(日)に赤崎町で予定する「大船渡市初さんまうにアワビ帆立かきホヤわかめ祭」(未来蛸ノ浦実行委員会主催)で振る舞うサンマの水揚げに向けて漁を進める。
同魚市場を運営する大船渡魚市場㈱の千葉隆美社長は「サンマの型からして漁場には冷たい海水がありそうな感じがするので、それが日本まで来てくれるかどうか。地元船で初水揚げができたことに感謝しているし、これからに期待したい」と話した。
サンマ長期漁海況予報によると、漁場は日本近海から離れた公海が中心で、来遊量と魚体は昨年を下回る。10月以降の魚体は110~130㌘台が主体となる見通し。
昨年の全国総水揚げ数量は、前年比67%増の6万4738㌧。金額は同19%増の214億6457万円で、ともに令和最多となった。
一方、同魚市場でのさんま棒受網漁の水揚げは、数量が前年度比49%増の8437㌧となり、本州一の座は気仙沼に譲った。金額は同6%減の26億669万円と本州一をキープしており、今年は双方でのトップ達成へ向けて漁況が注視される。水揚げは例年、12月上旬まで続く。






